【CP+】リコー、28mm単焦点や高倍率ズームのGXR用新ユニットを参考出品


会期:2010年3月11日〜14日
会場:パシフィコ横浜

 リコーブースでは、ユニット交換式デジタルカメラ「GXR」の新ユニット2種類を参考展示していた。外観を公開するのはCP+2010が初めて。

GR LENS A12 50mm F2.5 Macroを装着したGXRリコーブース

 参考展示した新ユニットは、「GR LENS A12 28mm F2.5」(仮称)と「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」(仮称)。GR LENS A12 28mm F2.5は2010年冬、RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VCは2010年夏の発売を予定している。

GR LENS A12 28mm F2.5(仮称)を装着したGXR鏡胴部分は比較的薄型になるようだ

 いずれも、透明ケース内展示のため来場者が手に取ることはできない。ともにモックアップだが、外観はほぼこのままになるという。

 28mm単焦点にAPS-Cサイズのセンサーを組み合わせたA12は、レンズの突出部がさほどなく比較的薄い印象を受けた。レンズ鏡胴にはフォーカスリングも備える。「『広角単焦点レンズのカメラユニットが欲しい』というユーザーの声に答えたもの」(説明員)という。35mm判換算で28mm相当は、「GR DIGITAL III」と同じだが、APS-Cサイズのセンサーによる高画質な描写がA12の特徴としている。一方で、「ポケットからさっと出して撮れるというキャンディドフォトにはより小型のGR DIGITAL IIIが向くとしており、用途に応じての棲み分けがあるとのこと。

RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC(仮称)を装着したGXR

 P10は、これまでのユニットにはなかった鏡胴の根元が斜めになった独特のデザインを採用していた。手ブレ補正機構と裏面照射型CMOSセンサーを搭載する。なお、カメラ以外の機能を持ったユニットについては、引き続き検討中としている。

 また同ブースでは、デジスコドットコムが開発したデジスコ用アダプター「BR-GXR50」を展示。A12ユニットを装着したGXRをフィールドスコープに装着できる。発売は3月末で、価格は3万円を切る程度になるという。

BR-GXR50を介してフィールドスコープにA12付きGXRを装着したところBR-GXR50には照準器を取り付けできるステーを備える
92万ドットの液晶モニターのため、ピントの山がつかみやすいという

 従来デジスコにはコンパクトデジタルカメラがよく使われていたが、A12はAPS-Cサイズのセンサーを搭載するため、「1/1.7型クラスのセンサーに比べてぼけ味が全然違ってくる。また、解像感もよい」(デジスコドットコムの説明員)という。また、従来のコンパクトデジタルカメラでは画質の点から感度を上げることが難しかったが、A12ではISO800までは問題なく使えるとのこと。液晶モニターが93万ドットと高精細でピントの山が見やすいことも、GXRをデジスコに使うメリットとしている。A12ユニットでは焦点距離1,500mmでF11の超望遠レンズとして使用できる。なお、デジスコドットコムの3型液晶モニターフード「HG-30WMC」(3倍ルーペ付き)を利用すると、「GXR専用EVFよりきれいに見えるくらい」(同説明員)とのこと。

 ブースには、日本カメラ2月号(日本カメラ社刊)で中村文夫氏が予想したGXRの次期ユニットも展示。リコーによると現時点ではいずれも製品化の予定はないとのことだが、ユニット交換式であるGXRの可能性を感じる展示だった。

中村文夫氏予想の次期GXR対応ユニットGXR本体から離して使えるユニット
Mマウントのレンズが装着できるユニットハッセルブラッドに装着できるユニット

 そのほかリコーブースでは、GXRと「CX3」をメインに展示。GXRは、発売済みのカメラユニット「GR LENS A12 50mm F2.5 Macro」と「RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VC」を自由に試すことができる。 

GR LENS A12 50mm F2.5 Macroを装着したGXRこちらは、RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VCを装着したところ
多くの来場者がGXRを試していたコンパクトデジタルカメラの新製品「CX3」も自由に撮影を試すことができる
GXRのアクセサリーも展示抽選でピンバッジをプレゼントするアンケートも行なっていた

(本誌:武石修)

2010/3/11 13:29