「CEATEC JAPAN 2009」で各社がデジカメ関連品を展示

〜ロームの「有機ELストロボ」など

CEATEC JAPAN 2009

 IT・エレクトロニクス総合機器展「CEATEC JAPAN 2009」が6日、千葉県の幕張メッセで開幕した。会期は10月10日まで。開催時間は10時から17時。入場料は一般1,000円、学生500円。最終日の10日は入場無料。

 なお8日は台風18号による影響を考慮し、開場時間を13時~17時に変更する。(10月8日12時5分追記)

 開催10周年目となる今年のテーマは「デジタルコンバージェンスが明日をつくる、未来へつなぐ。」。主催は情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、社団法人情報技術産業協会(JEITA)、社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)、CEATEC JAPAN 実施協議会。

 最終日の10日を入場無料としたのは「平日は忙しくて来れないビジネスマンやゆっくり見てみたいという要望に応えた施策」という。来場者数は5日間で20万人を見込む。

 国内外の企業および団体を合わせた出展者数は590。本誌では、デジタルカメラ関連の展示についてレポートする。


“顔認識”を前面に出したソニー

 デジタルカメラ関連では、顔画像認識技術をメインに展示。同社のデジタルカメラに付属する画像管理ソフト「Picture Motion Browser」、サイバーショットシリーズおよびデジタル一眼レフカメラ「α550」などが搭載する「スマイルシャッター」、インテリジェントパンチルターIPT-DS1の「パーティーショット」など、顔画像認識技術を応用した製品が並んだ。22日に発売するα550の展示はなかった。

サイバーショットDSC-WX1およびDSC-TX1とインテリジェントパンチルターIPT-DS1を多数展示CMOSセンサー「Exmor」および裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」
顔画像認識技術のデモ。人間の顔を検知し、アバターの顔イラストをリアルタイムで合成していた顔画像認識技術の詳細と展開

AV機器との連携をアピールするパナソニック

 9月発売のDMC-GF1を含むLUMIXシリーズを展示。展示ケース内には、9月に行なわれた「LUMIX DMC-GF1」の発表会に参考出品した「8mm魚眼レンズ」、「100-300mm望遠ズームレンズ」、「14mm単焦点レンズ」も。参考出品のレンズについては関連記事を参照されたい。

同社のAV製品でSDメモリーカード内の動画を直接再生できるHDムービーの画質をアピール
会期直前にグッドデザイン賞を受賞したLUMIX DMC-GF1各機種を実際に試すこともできた
マイクロフォーサーズレンズの展示LUMIX DMC-GF1の分解モデルも展示
参考出品の「8mm魚眼レンズ」、「100-300mm望遠ズームレンズ」、「14mm単焦点レンズ」

アイファイジャパンはIntel「My WiFi」に関連出展

 Eye-Fiはこれまで無線LANのアクセスポイントを経由して画像のアップロードを行なっていたが、インテルの新しい「My Wifi」により、対応するPCが近くにあれば画像の転送からアップロードまでを自動で行なうようになった。Intelブースでデモを行なっている。

 また、My WiFiではEye-Fiカードとの通信とインターネット接続を同時に利用することができ、アイファイジャパンでは「ブログを書きながら画像をアップする」といった利用シーンを想定している。海外では他社からアドホックモードでPCに画像を転送するSDメモリーカードが発売されているが、インターネットとの同時利用はできない。

展示ブースのデジタルカメラで実際に試すことができる自動アップロード中の様子。デスクトップ右下に送信画面が現れる
MACアドレスで8台までのEye-Fiカードを識別My WiFiを通じたEye-Fiの仕組み

ロームは「有機ELフラッシュ」を参考展示

 発光体に有機ELを用いたストロボ「有機ELフラッシュ」の参考展示。キセノンランプを用いた従来の方式と異なり、高圧回路や反射鏡などが不要となり、チャージ時間もなくなる。また、発光体が有機ELのため配置や発光面の形状にも制約がない。発光の効率を高め半分にサイズダウンすれば、コンパクトデジタルカメラの内蔵ストロボと同等の光量になるとしている。

展示見本はまだ余裕のある厚さだという調光により、照明とストロボ両方の役割を果たす

 また同ブースでは、0.47インチでSVGAの解像度を実現した「絵の出るLSI」など、ほかにもデジタルカメラでの採用が見込まれる技術の展示を行なっていた。

ロームの絵の出るLSI。EVFなどへの採用を見込む遠目では表示内容がわからないほど小型
ロームの方向検出センサー。デジタルカメラにおいては、画像の向きとプレビュー時の画像回転に利用する技術デジタルカメラ型のモックアップで実際に試すことができる
AF補助光用も想定した、ロームのレンズ付きLEDサイドビュータイプ(上)は業界初という

タッチパネルの展示多数

 ほかにも、iPhoneやWindows 7の影響もあってかタッチパネル関連の展示が多く見られた。デジタルカメラへの搭載を見込むものも多く、今後が期待される。

アルプス電気の抵抗膜式タッチパネルの展示。実際に同社の抵抗膜式タッチパネル搭載したコンパクトデジタルカメラも展示していた
SMKのジェスチャー対応タッチパネル振動で操作のフィードバックをするタッチパネル
同じくSMKの薄さ1mmというポインティングデバイスは様々な操作方法に対応。デジタルカメラへの搭載も見込む

SDXCメモリーカードはケース内

 2009年1月の2009 International CESに合わせて同団体が発表した、SDXCおよびmicroSDXCメモリーカードをケース内に展示。2TBまでのモックアップをディスプレイしていた。

展示していたSDXCメモリーカードおよびmicroSDXCカード。規格上で対応を発表している最大容量の2TBまで


(本誌:鈴木誠)

2009/10/6 21:39