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積層型6,680万画素センサーの「α7R VI」

高解像とブラックアウトフリー連写を両立

ソニーは5月13日(水)、フルサイズミラーレスカメラ「α7R VI」を発表した。発売は6月5日(金)で、5月19日(火)10時00分に予約受け付けを開始する。市場推定価格は税込74万円前後。

高解像モデル「Rシリーズ」として初めて、積層型CMOSセンサー「Exmor RS」を搭載。AI処理機能を統合した新画像処理エンジン「BIONZ XR2」の採用や電源システムの刷新により、画質、速写性、信頼性の向上を図っている。

有効約6,680万画素の積層型センサーを初採用

イメージセンサーには、新開発の有効約6,680万画素・積層型CMOSセンサーを採用した。有効画素数は「α7R V」の約6,100万画素をしのぐ。静止画撮影時のダイナミックレンジは最大約16ストップを実現。

画像処理エンジンは、AIプロセッシングユニットを統合した「BIONZ XR2」へと刷新された。カメラ前面に配置された「可視光+IRセンサー」により安定したオートホワイトバランスを実現したとする。BIONZ XR2は2025年12月発売の「α7 V」で初めて採用されている。

可視光+IRセンサー

手持ち撮影時の画像からノイズを低減する「エクステンデッドRAW」処理に新たに対応。ボディ内手ブレ補正機構で制御する「ピクセルシフトマルチ撮影」では、最大約2億6,580万画素の画像を生成できる。

積層型構造による高速読み出しを活かし、電子シャッター撮影時のアンチディストーション性能も向上させたという。

AI自動認識AFによる最高約30コマ/秒の追随連写

AFシステムは、測距点が759点に増加した「リアルタイム認識AF+」を採用。新たに認識対象の「オート」設定が追加され、人物、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機を個別に切り替えることなくカメラが判別して追随する。人物の姿勢推定アルゴリズムも更新され、複雑な動きに対しても追随性を高めている。

連写性能は、電子シャッター使用時に最高30コマ/秒のブラックアウトフリー連続撮影に対応。シャッターを切る直前の画像を記録できる「プリ撮影」や、一時的に連写速度を上げる「連写速度ブースト」機能を搭載し、捕捉能力の向上を図っている。

補正ユニットの刷新による最大8.5段の手ブレ補正

5軸ボディ内手ブレ補正は、新開発の補正ユニットと高精度なジャイロセンサーの採用により、中央8.5段、周辺7.0段の補正効果を実現している。従来機「α7R V」の8.0段からさらに補正能力が向上しており、高画素機において懸念される微細なブレに対しても、より安定した補正を可能とした。

また、ボディ内手ブレ補正とレンズ側の光学式手ブレ補正(OSS)を最適に制御する「協調補正」にも対応。

動画記録におけるアップデートとしては、従来のアクティブモードよりも補正範囲を拡大した「ダイナミックアクティブモード」を新たに搭載した。AIプロセッシングユニットによる被写体認識と、電子手ブレ補正を組み合わせることで、歩きながらの撮影など大きな揺れが伴う場面でも、より安定した映像記録をサポートする。

8K30p記録に対応。32bit float音声もサポート

動画性能は、8K30pや4K120pの内部記録をサポート。シャドウ部のダイナミックレンジを拡大する「デュアルゲイン撮影」に対応し、低ノイズな階調表現を可能とした。

音声収録については、デジタルオーディオインターフェースの進化により、32bit float記録に対応。本体内にはノイズキャンセリングマイクも備えている。

広色域EVFを搭載 背面モニターは4軸マルチ

EVFには約944万ドット、倍率0.9倍のQuad XGA OLEDを採用。広色域なDCI-P3相当および10bit階調表示に対応し、視認性を高めている。

背面モニターは、チルトと横開きバリアングルを組み合わせた4軸マルチアングル液晶。

暗所操作を高めたイルミネーション機能が追加

暗所での操作をサポートするため「イルミネーション付き背面操作ボタン」を新設。各ボタンの指標が発光することで、夜間や暗い環境下での視認性を確保している。

録画状態を視覚的に確認できるタリーランプも新たに搭載した。

レンズ交換の際に目安となる「マウント標点(レンズ取り付け指標)」についても、触覚や視認性に配慮した設計がなされている。

トップカバーや内部フレームにマグネシウム合金を採用して堅牢性を確保したほか、マウント部の固定ねじを6本に増やすことで超望遠レンズの使用にも配慮。

各部へのシーリングやパッキンの配置により、防塵・防滴性能も備えている。

新開発のバッテリー「NP-SA100」

電源システムには、新開発の大容量バッテリー「NP-SA100」を採用した。従来の「Zバッテリー」から容量を増やし、静止画の撮影可能枚数は背面モニター使用時で約710枚となっている。

放熱設計の見直しにより、40℃の環境下においても8K30pで約20分、4K60pで約60分の連続記録が可能としている。

周辺アクセサリーも刷新

バッテリーの刷新に合わせ、以下の周辺機器も6月5日(金)に発売される。

NP-SA100(バッテリーパック):1万6,500円
BC-SAD1(バッテリーチャージャー):1万3,200円
VG-C6(縦位置グリップ):6万6,000円
DC-C2(DCカプラー):1万4,300円

主な仕様

  • 有効画素数:約6,680万画素
  • イメージセンサー:35mmフルサイズ 積層型CMOSセンサー「Exmor RS」
  • 画像処理エンジン:BIONZ XR2(AIプロセッシングユニット統合)
  • ISO感度:100-32000(拡張下限50、上限102400)
  • 手ブレ補正機構:5軸ボディ内手ブレ補正、中央8.5段/周辺7.0段
  • 連写速度:最高30コマ/秒(電子シャッター)、最高10コマ/秒(メカシャッター)
  • ファインダー:約944万ドット、倍率0.9倍、DCI-P3相当、120fps対応
  • 背面モニター:3.2型 約209万ドット、4軸マルチアングル
  • メモリーカード:CFexpress Type A / SD (UHS-I/II) デュアルスロット
  • バッテリー:NP-SA100
本誌:佐藤拓