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ARグラスにカメラと6DoF機能を追加する「XREAL Eye」。発売は6月下旬

XREAL Eyeを装着したXREAL One

XREALは14日、ARグラス「XREAL One」用のカメラデバイス「XREAL Eye」を発表した。発売は6月下旬で価格は1万3,980円。現在予約を受け付けている。

XREAL Oneは、PCやスマートフォンなどに有線(USB Type-C)接続し、外部ディスプレイとして視界に重ね合わせる形で表示できるARグラス。XREAL EyeをXREAL Oneのブリッジ部分にある拡張端子に取り付けることで、主観撮影と6DoFの機能拡張が可能になる。XREAL Eyeの主要な性能については既報の通り。

XREAL Eye自体はつまめる大きさのカメラデバイス
グラスのブリッジ部分にある端子に接続して使う
背面から見たところ
装着例
スマートフォンと接続したところ

同日に開催した発表会では、静止画/動画の撮影機能や6DoF拡張、追加Androidデバイス「XREAL Beam Pro」と組み合わせた視界映像の記録について紹介した。

カメラ機能としては静止画/動画ともにユーザー自身の目線で撮影できることと、両手が自由になる点をメリットとして紹介。6DoFでは接続した機器の画面を空間上に固定する「空間アンカー」機能について説明した。

6DoFでは上下左右の傾きに加えて奥行き方向の座標が扱えるほか、ユーザー自身の位置も追跡できる。XREAL Eyeの接続により6DoFに対応したことで、XREALに入力した画面をあたかも空中に固定したかのように表示することができるようになった。ここでは場所を取らない仮想の追加ディスプレイとしての活用を一例に挙げている。

静止画の主要な撮影性能
動画の撮影性能。デジタル手ブレ補正のため解像度は低め
XREAL Eyeの光学系
MacBook Airと接続した例。アクティブウィンドウの内容がARグラス内に表示される
仮想の拡張ディスプレイ用途などを提案
6DoFに対応したことで表示内容を空間上に固定する「空間アンカー」が利用可能になった
周辺環境のトラッキングガイダンス画面

XREAL Beam ProはAndroidベースの外部デバイスであり、2つのカメラユニットによるステレオカメラを搭載している。XREALのARグラスと組み合わせることで専用のメニューやアプリが利用可能。XREAL Eyeを装着したXREAL Oneと併用することで、XREAL Eyeによるカメラ映像とXREAL Oneの表示内容をMR映像として内蔵ストレージに保存できる。

ユーザー自身の視界を動画ファイルとして保存できることで、ユーザーの体験を他者にもシェアしやすくなった。

XREAL Beam Proと併用することで、XREAL Eyeの映像とXREAL Oneの画面を動画として記録できる
ユーザーの体験を気軽にシェアできるようにした試み

なお、XREAL Eyeのカメラ映像は映像ソースとして扱えるため、例えば画像認識の入力映像としてほかのアプリで利用することも可能だという。XREALでは開発者向けに「XREAL SDK 3.0.0」を公開しており、ここではハンドトラッキングやイメージトラッキングの機能向上やプラットフォーム間の互換性強化などを謳っている。なお既存のNRSDK APIは廃止し、UnityのXR Pluginに完全移行したことも改めて告知した。

開発者向けのSDKも刷新。撮影時のLED点灯とシャッター音は切れない
関根慎一