【フォトキナ】各社の最新三脚レポート


 ここでは三脚の新製品についてお伝えする。なお、フォトキナ2012にはジッツオなども擁するマンフロットは出展していなかった。

新しいブランドロゴを掲示したVANGUARD

 VANGUARDのブースでは、2012年9月からから順次使用開始するという新しいブランドロゴを掲示。日本では2013年1月から順次現行ブランドロゴからの切り換えを行なうとしている。

バンガードの新しいブランドロゴ

 三脚および一脚は、新製品の「Abeo」シリーズをメインに展示していた。なお、「Abeo Plus」シリーズは、日本国内ではアマゾンおよび楽天のバンガード直販サイト限定で販売している。

Abeo Plus 363CB。脚径36mm、最伸長2,015mmの最大モデル中心を取りやすい機構を持つ自由雲台を採用
一脚も展示していた。Abeo CM-324は脚径32mm、最伸高1,700mm

スリックは動画向き三脚を出展

 レベリング機構を備え、動画向きの三脚とする「プロ700HD-LV」を出展。年内発売としていた。全高1,940mm、脚径30.2mm、重量3,720g。

プロ700HD-LV雲台部分
5段の「スプリントXL」。動画・静止画兼用としている。三角形のパイプを採用

レッドカラーの三脚を参考出品したベルボン

 既存モデルの三脚を赤く塗ったモデルを参考展示。ドイツや日本はカラバリ三脚にさほど反応が良くなく、トラディショナルな黒か、受け入れられても白ぐらいだというが、国によっては赤が大変好評とのことだった。

展示したのは試作品で、センターポールや2段目以降の脚はブラックにする予定という

 またベルボンでは自由雲台の新モデル「QHD-U6Q」も展示していた。価格や発売時期は未定。同社のテストでは。20kgの荷重を半日掛けても変化は無かったという。本体はアルミ削り出し。

QHD-U6Q

 さらにパノラマ撮影用アクセサリー「PANAMATIC」も出品していた。価格は未定。国内発売も未定。三脚に装着し、上部の回転台にカメラを装着すると、クリックストップにより特定の角度で回転させながらの撮影が可能。1クリックは30度。パノラマ合成ソフトなどでパノラマ写真を作成するユーザーに向ける。

PANAMATIC背面

フラット三脚をローポジション対応としたベンロ

 中国のベンロはフラット三脚のローアングル対応版として「トラベルフラットIIシリーズ」を出品した。国内での発売は未定。

トラベルフラットIIシリーズの1つC1182TB0このようにローポジションにセッティングできる

 フラットシリーズは収納時に3本のパイプが並ぶため、収納性が高まるとした製品。従来のフラットシリーズはローポジションのための開脚ができなかったが、トラベルフラットIIは本体部分の形状を改良することでローポジションに対応した。

本体部分を開脚に対応させた

 同シリーズは耐荷重や段数別に6種類を用意し、それぞれカーボンとアルミをラインナップする。展示のあった「C1182TB0」は4段のカーボンパイプタイプ。価格は300ユーロ。全高1,665mm、縮長475mm。最低地上高は125mm、重量1.54kgとなっている。耐荷重は8kg。同シリーズには耐荷重12kgのタイプもある。

 三脚の脚のうち1本を取り外すと一脚になる。この際、同梱のセンターポールを接続することで、従来よりも長い一脚として利用できる。C1182TB0の場合は、一脚時の最大長さが1,695mmになる。

 また同ブースでは耐荷重40kgという自由雲台の新モデル「G3」も展示していた。価格は300ユーロで、国内発売未定。

G3ロックノブにあるシルバーのダイヤルがドラッグコントロールツマミ

 ボール固定機構にドラッグコントロールを備え、ロックノブと同軸のダイヤルによってボールの動きに抵抗を発生させることができる。ボール直径は54mm、高さは96mm、重量は0.69kg。アルカスイス互換のクイックシューを装備する。

 さらにカーボン製のジンバル雲台「GH2C」を参考出品していた。コンセプトモデルとのことで発売は未定。アルミのタイプより軽量だとする。

GH2C。アーム部分がカーボン製になっている




(本誌:武石修/本誌:鈴木誠)

2012/9/25 18:29