橋口譲二写真展「Hof ベルリンの記憶」(大阪ニコンサロン)


本展は、1990年から2010年6月にかけて旧東ベルリンのミッテ地区とプレンツラウアー・ベルグ地区で、大判カメラ(4×5)、中判カメラ(6×6)を使って撮影されたものである。
帝政時代から二つの世界大戦、旧東ドイツ時代を生き延びてきたこの二つの地区は、19世紀末から20世紀初頭にかけてベルリンでもっとも労働者人口の集中した地区である。
この地区には貧しい人々や、ポーランドやロシアから移住してきた東方系ユダヤ人が多く住んでいた。そして先の戦争ではこの地区からも多くのユダヤ人やコミュニスト、同性愛者、ロマ族が強制収容所に送られている。
現在この二つの地区は東西ドイツ統一により修復が進んだことでユダヤ系の住民が戻り始め、ギャラリーやレストランがひしめきあい、ベルリンで観光客が集まるもっとも華やいだ地区に変わった。
本展で展示する作品の風景は、今では消えてなくなり、見ることも写し撮ることも不可能になってしまった。モノクロ50点。
(写真展情報より)

  • 名称:橋口譲二写真展「Hof ベルリンの記憶」
  • 会場:大阪ニコンサロン
  • 住所:大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • 開催日:2011年12月8日~2011年12月21日
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休



(本誌:武石修)

2011/11/24 00:00