第17回酒田市土門拳文化賞受賞作品展 市川恵美写真展「うらうへ」(大阪ニコンサロン)


本作品群は、水の様々な表情をとらえた心象景である。
瀬戸内海の海辺の町で育ったせいか、のっぴきならない「水」が作者の身体を貫いている。
水はあらゆるものの中に変幻自在に形を変えながら浸透していく。命の源ともいえる「水」を介して、人間にとって永遠のテーマである「悠久の時の流れの中で人は何処から来て何処に行くのか」を表現しようとしている。
永遠につながる生命は、次世代へと希望を繋いでいる。
日常空間の隙間に存在するもう一つの世界は何の予告もなく突然、目の前に現れる。その気配を感じる時、懐かしい既視感に捉われる。それは人知の及ばない何か、によって受け継がれてきたものであり、次世代に繋がるもの。
極めて個人的な感覚を表現しているが、それはヒト科ヒトに共通する普遍と捉えている。
「うらうへ」は表裏の意。
モノクロ30点。
(写真展情報より)

  • 名称:第17回酒田市土門拳文化賞受賞作品展 市川恵美写真展「うらうへ」
  • 会場:大阪ニコンサロン
  • 住所:大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • 開催日:2011年11月17日~2011年11月23日
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休



(本誌:武石修)

2011/11/2 12:56