ギャラリー冬青、出口こずえ写真展「緑羅」


 ギャラリー冬青は、出口こずえ写真展「緑羅」を7月1日から開催する。

「緑羅」Ryokura

私は、私の中に感じる音を撮り続けている。
それは、私だけが感じている音の無い音なのかもしれない。
その音は、私の日常の中に佇んでいる。

私が撮影に出かける場所は
国道の脇。冬に花を咲かせる樹の根元。田んぼのあぜ道。
忘れ去られてしまっているような一画だ。
私の小さな音を探し出し、垂直的に切り取っていく。
時間帯は、朝早い時間。もしくは、日没前。
ベールに包まれたような淡い光が緑を優しく照らす。
深い緑の薄絹から浮き立つように緑羅は現れる。

緑羅とは、茂る緑。水面に映る緑の様をいう。
私が写しだす緑羅は、生命力・季節感といったものは関係なく
そのものの存在自体に意味がある。
ピンと張りつめた空気感であったり、凛とした力強さであったりする。
同じテーマのもとで、各々が完成した形で存在する。
作品は、それぞれが一つの音となり
並べることで波-GROOVE-が生まれる。
そのささやかなざわめきが、私の緑羅という世界を作りだしている。

(作者コメントより)

  • 名称:出口こずえ写真展「緑羅」
  • 会場:ギャラリー冬青
  • 住所:東京都中野区中央5-18-20
  • 会期:2011年7月1日〜7月23日
  • 時間:11時〜19時
  • 休館:日曜・月曜・祝日

(本誌:折本幸治)

2011/6/17 00:00