ニュース
ソニー、RGB独立駆動のLEDバックライト制御技術を発表。2025年中に量産開始
2025年3月17日 12:54
ソニーは3月14日(金)、RGB独立駆動のLEDバックライトパネル制御技術を開発したと発表した。2025年中に量産を開始し、クリエイター向けのコンテンツ制作用モニターや家庭用TVへの搭載を目指すとしている。
RGBの各色に対して独立した発光制御を行なう技術。各色に対してシーンに応じた最適な電力を割り当てられるほか、濃淡に応じた輝度調整が可能。独自のバックライト制御技術と組み合わせることによって光の濃淡を繊細に表現でき、広色域特性、色空間(カラーボリューム)とダイナミックレンジ、階調表現の拡大、高輝度化、より正確な色再現を実現。紅葉や空など単色のシーンでも明るく鮮やかな映像表現が可能になるほか、中間色の多いシーンでも明暗の違いを繊細に表現できるという。
公称の色域はDCI-P3 99%以上、ITU-R BT.2020 約90%。ピーク輝度は4,000cd/㎡以上。96bitの高ビットレート信号処理によって視野角も広く確保できるとしている。
次世代のクリエイター向けモニターに搭載する技術として、液晶画面の制御用プロセッサにMediaTek、LEDにSanan Optoelectronics、LED駆動ICにはロームがそれぞれ協力している。
RGBローカルディミング技術に関連する新技術に関しては、CES 2025においてハイセンスとTCLがRGB Mini LEDのローカルディミング技術を採用した一般向けTVを発表している。またSamsungも「RGB Micro LED」をバックライトに採用した液晶モニターの研究/展示を続けており、こちらも2025年内に製品化するとみられている。なおソニーは今回の新技術を発表するに際して、「Mini LED」あるいは「Micro LED」といった呼称を用いていない。