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【CP+2024】ASUSが初出展 クリエイター向けブランド「ProArt」製品を展示

PC業界大手のASUSがCP+に初めて出展していたのでレポートしたい。クリエイター向け製品ブランド「ProArt」のノートPCやモニター、マザーボードを組み込んだPCの展示を行なっていた。

ProArtに属する製品で最もラインナップが充実しているのは液晶モニターだ。写真編集やレタッチ向けのモデルも存在するが、展示では映像制作向けの有機ELモニター「PA32DC」といった高級機種や、「PA27UCX-K」(4K)「PA279CRV」(4K)、「PA248CRV」(WUXGA)が試用できる。

映像編集用途向け液晶モニター「PA27UCX-K」
同じく「PA248CRV」。同社のミニPCに接続した省スペース作業環境を提案している

ProArtの最新製品は9日発売のGeForce RTX 4070 Ti Super搭載グラフィックボード「PROART-RTX4070TIS-O16G」だが、会場には上位モデルの「PROART-RTX4080S-O16G」を組み込んだPCを展示している。

このPCはProArtの現行ラインナップにあるPCケース「PA602」、マザーボード「Z790-CREATOR WiFi」、CPUクーラー「LC 420」をすべて使った「ProArtクリエイターモデル構成例」だ。メモリは192GB(48GB×4)でストレージは1TB SSD、OSはWindows 11 Pro。システムとしての特徴はケースに200mmファン×2、140mmファン×1を搭載するなど冷却性能を考慮した点と、メモリを大量に積んでいるところ。

まるでゲーミングPCのような構成だが、特に映像編集などの重い処理を行なう際に本来の性能を出しきるには冷却が重要という点で共通点がある。やや乱暴な話だが、ゲーミングPCとして通用する性能のPCであれば、映像編集や画像処理にもそれほど支障が出ない可能性が高い。

またクリエイター向けのPCであれば数十GBを超える巨大なファイルを扱うこともあるので、一般的な使用シーンでは不必要な大容量メモリを搭載することで、作業速度の高速化を図っている。

現行のProArtパーツを組み込んだクリエイターモデル構成例PCは、4K液晶「PA279CRV」を2台繋いだ環境で試用できる
現行のProArt製品群にあるグラフィックボード、マザーボード、CPUクーラーなどをすべて組み込んでいる
ケース前面には200mmファンを2基備えており冷却性能と静音性の両立を図る

ASUSスタッフによれば、ProArtブランドは2023年から徐々に製品ラインナップを拡充しており、2022年以前から展開していたPCモニターだけでなく、ノートPCやマザーボード、CPUクーラー、PCケースなどの新しい製品をクリエイター市場向けに紹介する流れの中で、今回の出展に至ったとしている。

ブースに展示しているPCには「DaVinci Resolve Editor Keyboard」や「DaVinci Resolve Micro Panel」を接続しており、動画編集時における画面の見え方やPCパフォーマンスを試せるようになっていた。

有機ELモニター「PA32DC」
ProArt製品ではないがグラフィックボードを搭載してクリエイティブ用途にも使える高性能ノート「Vivobook Pro 16 K6602VV」
関根慎一