ソニーα用のドローン「Airpeak S1」に高精度測位のための“RTKキット”が追加

Airpeak S1

ソニーグループ株式会社は4月18日、プロフェッショナル向けドローン「Airpeak S1」で使用できる新たなオプションの発売を発表した。

「Airpeak S1」は、フルサイズミラーレスカメラ「α」シリーズの搭載を想定したドローン。映像制作や産業用途での活用を提案している。最大積載可能質量は約2.5kg。

発売されるのは、RTKキット、バッテリーパック、新ジンバルの3つ。

RTKキット RTK-1

「Airpeak S1」に取り付けて使用する測位ユニット。RTK GNSS（リアルタイムキネマティック全球測位衛星システム）による高精度な測位が可能になる。GNSSでは数m単位で生じていた誤差が、RTKにより数cm単位にまで縮められるという。得られた位置情報は対応する画像データとともにSDカードに記録される。

RTKキット RTK-1

RTK GNSSは飛行時の自己位置精度の向上にも寄与する。マニュアル飛行時の精密な操作や、精度の高い自動飛行の経路再現が可能になる。ホバリングや飛行の安定度も向上する。

機体用のアンテナは2台。機体内蔵のコンパスが使用できないような磁場の干渉が強い環境でも飛行できるという

質量はインターフェースユニット約55g、機体用アンテナ約84g（1個あたり）、固定局用アンテナ約105g。

5月上旬に発売予定。希望小売価格は59万4,000円（税込）。

なお撮影画像に対し、飛行後にモバイルアプリで測位データを追加する機能が今夏以降に用意される予定。

バッテリーパック LBP-HM1

ペイロードなしで最大約30分の飛行が可能なバッテリーパック。α7R IV、Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA、RTKキットの組み合わせでは最大約20分とのこと。

バッテリーステーション「LBN-H1」での充放電に対応する。

質量は約890g。

発売は5月下旬。希望小売価格は4万9,500円（税込）。

ジンバル GBL-PX1 for Airpeak

Gremsy社製の静止画専用ジンバル。軽量化により従来モデルから飛行時間が強化された。α7R IV、Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA、RTKキット、バッテリーステーションLBP-HM1の組み合わせで最大20分の飛行が可能。

カメラを専用のブラケットに取り付けるスタイル。ヨー方向が固定されることで、精度への影響が軽減するという。RTKキットとの併用も可能で、位置情報をカメラの撮像面にオフセットし、シャッター信号と同期した位置情報を得ることで高精度な記録が可能としている。

取り付け時に操作するパーツを一つとすることで、従来モデルからセットアップの時間が短縮された。調整箇所には目盛が付く。また、ジンバルからカメラを取り外すことなく、カメラのバッテリーやメモリーカードの交換が可能。

4月下旬に発売。希望小売価格は52万8,000円（税込）。