ニュース
テキストから画像生成するジェネレーティブAI「Adobe Firefly」ベータ版が公開…商業利用も想定
テキストにエフェクトをかける機能も
2023年3月22日 18:46
アドビは3月21日、ジェネレーティブAI「Adobe Firefly」（以下、Firefly）のベータ版を公開した。Webブラウザで利用できる（登録無料）。
自身のイメージを“テキストで入力”することで、AIにより自動で画像生成およびテキストエフェクトができるサービス。現時点では、画像を生成する「Text to image」と、テキストに効果をつける「Text effects」の2つの機能が利用できる。自身の言葉を使うことで、想像力をそのままに創作活動を迅速化できるなど、クリエイターの手助けとなるツールを目指す。
ベータ版は機械学習の対象として、Adobe Stockの画像や一般に公開されているライセンスコンテンツ、著作権が失効しているパブリックドメインコンテンツを利用。商業目的での利用を想定しており、「安全性を考慮したコンテンツを生成」するとしている。将来的には、様々なアセットや技術、トレーニングデータを活用したバージョンの追加を予定。ユーザーによるトレーニングへの対応も計画しており、ストック素材を提供したクリエイターへの収益化の構造も構築していく。
Fireflyの運用は原則として、同社が先導するコンテンツ認証イニシアチブ（CAI）に則る。クリエイターのコンテンツをAIのトレーニングに使用されないよう「Do Not Train」タグを付ける機能を搭載するほか、AIが生成したコンテンツに「AI生成」を示すタグが付されるようになっている。
今後、同社アプリケーションへの統合を予定。Adobe Express、Adobe Experience Manager、Adobe Photoshop、Adobe Illustoratorから順次搭載していくという。また、現時点では英語のみの対応となっているが、英語以外の言語にも対応予定としている。
どんなことができる？
「Text to image」は、入力したテキストから画像を生成する機能。以下の画像では、「Highly detailed llama」というテキストが入力されており、それに対してFireflyが4つの画像候補を提示している。
提示された画像に対して、各種スタイルの適用、パラメータの調整をとおしてコンテンツを制作していくという流れになる。
「Text effects」は、入力したテキストに自身のイメージに合わせてエフェクトをかけられる機能。以下の画像では、「Firefly」というテキストに対して「many fireflies in the night, bokeh effect」をイメージしたエフェクトをかけるように指示している。その指示に対して、Fireflyが4つの候補を提示。Text to imageと同様、各種スタイル、パラメータ調整に対応する。
将来的に搭載を予定している「Adobe Premiere Pro」では、動画クリップの雰囲気をテキスト入力の指示によって変えるといった機能も計画している。夏に撮影した素材を、冬のシーンに変更するといったことが可能になる予定。
