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女性副業クリエイターの3割が「SNS経由」で仕事を受注…アドビの実態調査より

アドビ株式会社は、女性クリエイターの環境に関する実態調査の結果を発表した。

調査対象は、写真撮影、クリエイティブライティング、オリジナルSNSコンテンツの作成など、クリエイティブ活動で収入を得ている全国20歳~49歳の男女。調査期間は、2月13日~2月15日。インターネット調査を活用し、800名(性年代別で各100名を均等回収)の実態を調査した(調査実施機関:株式会社ディーアンドエム)。

同社によると、今回の調査を通して女性クリエイターの勤務形態などの概要や苦悩、副業としてクリエイターという職業を選択した人の実態が明らかになったという。

同調査において、「クリエイティブを仕事にする良さ」について調べると、約7割が「年齢を問わず活動できる」ことと回答。加齢や生活環境の変化があれども、クリエイティビティに限界はないと感じている人が多い結果となった。

続いて、「クリエイティブの仕事を通じてどのようになりたいか」を調べると、女性の23.5%が「好きなものを作り続けたい」と回答。男性の19%が「多くの収益を得たい」と回答しており、男性クリエイターと比較しても、女性クリエイターのほうが「好き」を仕事のモチベーションとしている傾向がみられた。

副業としてクリエイティブ活動で収入を得ている人(301名、女性:161名、男性:140名)の収入の実態について調べると、女性の年収は「10万円以下」が36%と最も多い結果となった。

また、女性副業クリエイターの直近1年間のクリエイティブに関する仕事の依頼経路について調べると、「SNS」が32.3%で1位となっている。

副業としてクリエイティブ活動をするにあたり、SNSでの発信や営業目的での活用が重要で、ソーシャル上での繋がりがクリエイターとしての働き方を後押ししている傾向がみてとれる。

女性クリエイターの困りごと・悩みに焦点を当てると、約3割の女性クリエイターが「収入が上がらない」ことと回答。

一方で、副業クリエイターの女性の稼働日数(月平均)に着目をすると、「週4日未満」となるのが約7割と、副業クリエイターの多くがスポットとしてクリエイティブ活動を行っていることが判明した。

女性クリエイターの多くが収入面で悩みを抱えているものの、一部の女性クリエイターたちは限られた時間内で活動して、収入を得る「自分らしい働き方」を実践していると予測する。

同社では今後もクリエイター、ならびにクリエイターを志す人に向けて良い環境を提供し、誰もがさまざまな形で「自分らしい」創作活動・創作発信ができるよう、3月8日の「国際女性デー」以降も継続して女性クリエイター支援に取り組んでいくという。

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。