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シグマの「クリアガラスセラミックス」保護フィルターが、超小型光学衛星KITSUNEのカメラプロテクターに採用

SIGMA WR CERAMIC PROTECTER 67mm(薄枠ワイドタイプ仕様)

株式会社シグマは、高硬度・耐衝撃性のクリアガラスセラミックスを採用した保護フィルター「SIGMA WR CERAMIC PROTECTOR」が、超小型衛星「KITSUNE」のカメラプロテクターとして採用されたと発表した。

KITSUNEは、国際宇宙ステーション(ISS)・日本実験棟「きぼう」からの超小型衛星放出事業に利用される超小型光学衛星。原田精機株式会社、株式会社アドニクス、国立大学法人九州工業大学の3者によるコンソーシアム(HAKコンソーシアム)が製造している。

2022年2月20日に米国Antaresロケットにて打ち上げられ、現在は「きぼう」にて宇宙空間への放出待機中だという(2022年3月末放出予定)。放出後は、衛星の姿勢制御などを行い、同プロテクターを搭載したカメラを介して、約400km上空より地上の写真撮影が行われるという。

SIGMA WR CERAMIC PROTECTORは、ガラス素材メーカーの株式会社オハラが開発した高硬度・耐衝撃の結晶化ガラス「NANOCERAM」を、シグマ独自の開発基準で「クリアガラスセラミックス」として採用した保護フィルター。

航空・宇宙産業などでも用いられる高強度素材ガラスセラミックス(結晶化ガラス)を使用し、光学機器に使用できるまでの透過率を実現。また、従来の化学強化ガラスを上回る硬度と、サファイアクリスタルガラス以上の柔軟性という、保護フィルターに必要な性質を持ち合わせた理想のプロテクターになるという。

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。