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富士フイルム、AI採用の写真クラウドサービス

自動タグづけやマーケットプレイスも

富士フイルム株式会社は2月27日、AIによるユーザー提案機能を備えた写真クラウドサービス「FUJIFILM PhotoBank」を今春より開始すると発表した。

本サービスは、ユーザーの写真を一元的に管理・整理し、それらの写真からAIがユーザーの嗜好を推測して、それにマッチする製品やサービスを提案するサービス。スマートフォン(iOS/Android)アプリおよびWebサービスとしてリリースされる。スマートフォン版は2019年春、Webサービス版は2019年夏の開始を予定しているという。

同サービスで対象となる写真は、スマートフォンやデジタルカメラで撮影した画像だけでなく、フィルムやプリントなども含まれている。フィルムやプリントは、スキャンサービスによるデジタルデータへの変換で保存対応していくという。

保存された写真はAIによる解析を経て、誕生日や入学式、成人式、花見、キャンプ、お祭りといったキーワードが自動で付与される。これにより、イベントやシーンから写真を振り返ることができるようになる見通し。

このほか大量の写真を見やすく整理する機能も備える。ピントのあっていない写真を非表示にしたり、類似している写真を1枚にまとめて表示することで、快適な閲覧につなげているという。

写真保存以外のサービスも順次開始

開始直後は写真の共有とプリント注文などに対応するサービスからはじめていくとしており、2020年初頭には、同サービスに参加する製品・サービスをユーザーが購入できる「マーケットプレイス」のオープンを予定しているという。

マーケットプレイスでは、同サービスに保存された写真をもとにAIが利用ユーザーの嗜好にあわせた製品やサービスを提案、ユーザーは自身の興味関心に沿ったものを簡単に見つけて購入できるようになるとしている。

このほか、同サービスを利用するユーザーがお気に入りの写真を「作品」として投稿できるオンライン写真展の開催や、同社のネットプリントサービス「Prints & Gifts」を利用したフォトブックやプリント注文ができるようになるなど、写真の楽しみ方を広げるサービスとして展開していくことがアナウンスされている。

サービスの概要

利用料金(税込)

保存容量に応じて利用料金が異なっており、100GBプラン以降は50GBの追加ごとに月額370円が加算される。

無料:フリープラン(5GB)
25GBプラン:190円/月
50GBプラン:380円/月
100GBプラン:750円/月
プリントなどのデジタルデータ化は別途料金が必要

対応デバイス

iOS/Androidスマートフォンアプリ
Webサービス

利用条件

富士フイルムネットプリントサービスFotonomaへの会員登録

開始時期

2019年春:スマートフォンアプリをリリース
2019年夏:Webサービスをリリース
2020年初頭:マーケットプレイスを開始

本誌:宮澤孝周