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「ライカSL」の新レンズ4本が参考出品

ジナー製品や「ライキナ」のコンセプトモックを発見

ライカブースでは、9月20日に発表されたライカSL用レンズの参考出品があった。そのほか、2年前にライカが買収したジナーのカメラ製品、シネマ関連製品のコンセプトモックなど、目を引かれた見どころをお届けする。

今回のライカブースは外周に一般来場者向けの展示があり、受付を通った内側にプロ向けスペースがある。参考出品はその中に展示されていた

今回のライカカメラAGは、過去2回の「1ホール貸し切り」という大規模出展からコンパクトにまとめ、ギャラリー以外の展示は主にプロ向け製品にフォーカスした。

ライカSLレンズ

2015年のライカSLローンチ時に、24-90mmと90-280mmのズームレンズ2本に加え、「ライカ ズミルックス SL F1.4/50mm ASPH.」を予告していた同社。3本のうち未発売だったズミルックス50mmの発売が2017年1月とアナウンスされたほか、新たに4本のロードマップがお目見えした。

  • ライカ アポ・ズミクロンSL F2/75 mm ASPH.(2017年夏頃発売予定)
  • ライカ アポ・ズミクロンSL F2/90 mm ASPH.(2017 年秋頃発売予定)
  • ライカ スーパー・バリオ・エルマーSL F3.5-4.5/16-35 mm ASPH.(2017年冬頃発売予定)
  • ライカ ズミクロンSL F2/35 mm ASPH.(2018年春頃発売予定)

このうちF2のズミクロン3本は、鏡筒や内部構造をなるべく共通化しているのが特徴。新たな開発設計により、小型で大幅に軽量化したレンズを実現したという。展示されていたモックアップでは、外観上は焦点距離の数値以外に違いが見当たらない。

ライカSLのレンズは7本になる。左から3本目がズミルックス50mm、右から2本目が16-35mm。このほかマウントアダプターもM用、S用、R用と揃う

「ライキナ」再び?ムービー関連展示

ブース内に見慣れない形のカメラがあった。近寄ってみると「LEICINA」(ライキナ)の文字。かつての8mmムービーカメラの名称だ。

LEICINA VC(コンセプトモック)

しかしこれはカメラというよりディレクターズルーペ(ディレクターズファインダー)のような用途を想定したコンセプトモックだという。とにかく、ハンマートーン仕上げが渋い。ライカRのレンズをマウントアダプター経由で最新のLマウントに変換していた。

ライカSLにズミクロンCレンズの組み合わせ
ライカMレンズにフォローフォーカス用のギアが付いていた

ジナーのカメラに「ライカS」の技術を融合

2年前にライカが買収して以来、大きな動きの見られなかったジナー製品。ライカカメラAG社主のアンドレアス・カウフマン氏いわく、「24×36mmフォーマットのライカとは大きく違い、ジナーを理解することに時間がかかった。これからライカのテクノロジーを使って変えていく」とのこと。

複写撮影をイメージした展示。左が、ライカSの技術を融合したジナーのカメラバック。ライカS用レンズがついている

具体的には中判一眼レフカメラ「ライカS」のテクノロジーを取り入れ、もっと発展させていきたい考え。ビューカメラは操作が難しくプロ向けだが、そこに特化していきたいとのこと。ブースでは、操作系にライカSとの共通性が見られるカメラバックを展示していた。

背面操作部の配置はライカSにとてもよく似ている。しかし、ジナーだけに「SWISS MADE」の文字