岡嶋和幸の「あとで買う」

143点目:猫好きと写真好きが楽しめそうな写真集

深瀬昌久の写真集「サスケ」

この連載では、カメラや写真関連のアイテムを中心に、Amazonの私のショッピングカートの中身をお届けします。とはいえ、いずれも購入前の商品なので、実際に使ってみた感想や評価などは特にありません。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、岡嶋和幸の日々の物欲をお楽しみください。

深瀬昌久の写真集「サスケ」

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写真学校に入学してすぐに参加した研修会でスライド上映されたのが、写真家の深瀬昌久さんの代表作「鴉」でした。そのモノクローム作品は、高校を卒業し上京したばかりの私にとってとても刺激的なものでした。それがきっかけで、深瀬さんの写真展に足を運んだりするようになりました。2012年に78歳で亡くなられていますが、深瀬さんを題材にした映画「RAVENS」が制作されるようです。俳優の浅野忠信さんが演じられるのですごく楽しみです。浅野さんと言えば、報道写真家の一ノ瀬泰造を題材にした映画「地雷を踏んだらサヨウナラ」でも主演をされていて、そのときの演技がとても好きで記憶に残っています。

この写真集は、深瀬さんの愛猫のサスケが主人公。その妹分のモモエも登場するなど、猫好きの私にはたまらない一冊です。販売価格は5,500円で、今月発売になったばかりです。もちろん猫たちの写真も楽しみなのですが、深瀬さんの作品の世界にもっと触れてみたいという思いの方が強いです。深瀬さんの助手をされていた瀬戸正人さんによる「深瀬昌久伝」もまだ読んでいないのですが、発売当初は1,980円だったのに、出版元の日本カメラ社が解散したためか、Amazonではその2倍くらいの値段になっています。購入のタイミングを逸してしまった感じです。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。