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[2007/03/05]

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[2007/01/22]

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[2007/01/15]


2006年

【Case-18】伊東小春の場合



 身長は169cmあります、170cmも夢じゃないかなあ? 生まれは兵庫県西宮市です。そのあと父の仕事の転勤で4歳から8歳までタイのバンコクで育ちました。ですから、これでも一応帰国子女なんですよ(笑)。

 バンコクでの暮らしは最高に楽しかった! 同じマンションに住む友達と現地のバレエ教室に通ったり……そこではフランス人の先生がレッスンをしてくれたんです。発表会ではタイの王様の前で踊ったりしたんですよ。

 もうひとつ夢中になっていたのが水泳! マンションの庭には広いプールがついていて、水が大好きな私は毎日そこで泳いでいました。上達も早くて、すぐに現地のスイミングスクールを紹介されてそこに通い始めたんです。そのスイミングスクールは日本人は私だけ。だけど、タイの人々はとても優しくてすぐに仲間に入れてくれました。特に仲良くしてくれた友達の名前は今でも覚えてます。彼女達、今頃はどうしてるのかなぁ。

 あとは、バカンスでアルディアーナってところに行ったこと! もともとはドイツ人のバカンスの場所だとか……そこらへんは詳しくわからなかったけど、日本人のガイドの人も滞在していて、すごくお世話になったな。夜にショーがあるんだけど、ゲストとして舞台で一緒に躍らせてもらってました。その頃から目立ちたがり屋だったのかな?

 水泳を本格的に始めたのもバンコクだったし、たくさんの人に支えられて過ごした4年間はやっぱり忘れられない大切な思い出です。そうそう! 最近になって、当時同じマンションに住んでいた友達と連絡がとれるようになったんです! ほんと15年ぶりの再会でした。だけどみんな私の事覚えていてくれて……最近嬉しい気持ちになることが多いなぁ。みんなも元気にしてるみたいで、それぞれの夢に向かっていた。そんな姿を見ていると励まされちゃう。私も頑張らなきゃって!


 水泳はバンコクでやっていて、気付いたらどんどん上達してた。先生がよかったからかな? 日本に帰って来て、すぐに選手コースで本格的に水泳を始めました。だからよくワッペンとか水泳帽子につけるやつあるでしょ、何級とかって。で、どんどん級が高くなっていって最終的に選手コースにあがるってやつ。私ああいう経験ないんだ。だって、いきなり選手コースだもん。

 練習はきつくても泳ぐのは楽しかった。チームメイトと励ましあいながら頑張るって素晴らしい事だよね! 始めて全国大会に出場したのは10歳の時。本当に緊張した。あのいわゆる初出場は今でも覚えてる。私ね、平泳ぎの選手だったの。そのあとは全国大会出場はあたり前のレベルになったから、全国大会上位入賞を目指してひたすら練習の毎日を過ごしてた。

 一番の思い出は中学2年生のときの全国大会でリレーで3位入賞したとき。しかも2回も! メダルは今でも大切に取ってあるんだ。それと、中学3年生のときの全国中学の個人種目で9位になったこと。このふたつは忘れられない思い出です。高校2年の時のインターハイは結果はダメだったけど会場が熊本で。私九州なんて行ったことなかったから、熊本行けただけで満足だった(笑)。もちろん試合後は応援に来てくれた家族と阿蘇の黒川温泉に旅行にいきました。水泳は私にとって人生の3分の2を占めてたかけがえのないもの。だから言葉で現すのは難しいけれど、水泳を通して培ってきたものは今の私の中にも存在してると思います。


 中学1年生の夏に、マドリードに行きました。父の仕事の関係で、本当は私達家族も行くことになってたけど、その後も日本でやってた水泳が全国レベルにまでなったし、やっぱりいままで一緒に頑張ってきたチームメイトや学校の友達と離れるのが辛かった。それに中学に進級するのが楽しみだったんだ。カッコイイ先輩がいっぱいいるって聞いてたし……学校の友達とはよく中学の話をしてたね。あと恋愛話とか(笑)

 で、実際マドリードに行くのは父親だけになったけど、向こうにも自分の家族が住んでる家があるって、なかなかないじゃない! こういうのもいいかなぁって思って。で、中学が夏休みになったら絶対に行くって決めてたの。もう何日も前から楽しみだったな。で、実際マドリードに行ってみたら、本当に素敵な街だった。歴史が古い建物がたくさんあって。それにスペイン料理もすごく美味しいし!

 父は車を持っていたからよく家族でトレドにいったりセゴビアにいったりドライブしてたんだ。マドリードは日本と違って郊外に出ると道が広くてドライブにはもってこい。それに父が住んでたマンションは14階建てだったんだけど、うちはズバリ14階だったの。本当にベランダから眺める景色は最高! そのマンションの近くにあの有名なレアルマドリードの練習場があったんだ! その当時は水泳に夢中だったから、「ふーん」って感じだったけど、今思えばすごいよね! レアルのホームグラウンドにもよく散歩に行った。

 だけど頭の中は水泳でいっぱいだったの。だからマンションの庭のプールで毎日泳いでたな。それが一番の楽しみだったかな。あと観光地で有名な地中海のマジョルカ島に旅行に行ったのもいい思い出。マドリードから飛行機で1時間でついちゃうんだ。マジョルカ島ではホテルの目の前が海だったから毎日毎日海で泳いでた! 日焼けとかまったく気にしなかったもん。ほかの観光客と一緒に砂浜でガンガン焼いてた。今では考えられなかったけど(笑)。今は透き通るような白い肌が自慢だから、絶対に焼かないようにしてる。

 マドリードはバンコクと違って少ししか滞在できなかったけど、あの時、マドリードで現地の人々とじかに触れ合って、勉強したてのスペイン語が相手に通じた時はもうホントに嬉しくて嬉しくて! この感覚が忘れられなくて…だから今でもスペイン語は勉強してるんだ! もっともっとうまくなって、今度はどんどんおしゃべりしたいな!



 とにかくお喋りが好き! みんなとワイワイ盛り上がるって楽しい。私はよく天然だねって言われるの。そうかなぁ? でも今は友達といる時が一番楽しい。最近スペイン留学を考えてる。本気で語学やりたいんだ! 趣味は音楽鑑賞。90年代の邦楽が大好き! 今でもよく聴くよ! あと世界地図を眺めてるのも好き。だから、国の名前とか国旗は自然と覚えてるんだ。

 将来の事はまだ決まってないんです。本当にやりたいことがたくさんあるから。語学ももっと磨いていきたいし、両親のように国際的な仕事もしたい。文章を書くのが得意だからコピーライターにもなりたい。モデルや女優の仕事もしたい。自分をかたにはめ込むことはしたくないし、されたくない。もっともっと沢山の人と出会い、自分の可能性を信じてどんどん突き進んでゆきたいです。


 ヒールを履いて並ぶと、ボクと彼女はほぼ同じ身長になる。ファッション撮影の時には180cm、あるいはもっと背の高い外人モデルたちと仕事をしてきているのでそんなに珍しくはないが、このシリーズでは今のところは彼女がチャンピオンだな(笑)。

 チャンピオンといえば、これまで経験した事がないくらい、撮影時に目を閉じてしまうのもチャンピオンだった。大きな瞳なのできっと瞬きの回数と時間が長いのだと思うが、特に大切なココぞ! っていうシーンに限って目を閉じてしまってるのでココへ掲載した以外にも「ステキになるハズだった」幻のカットがたくさんあったので悔しいなあー。今度撮影する時にはあらかじめ彼女の瞼の上部分をセロテープで留めてから撮影することにしよう(笑)。それでも慣れない写真撮影では特徴ある瞳と長い手足を活かして、とてもがんばってくれた。



 今回はキャノンからアオリやシフトが使える特殊レンズTS-E 45mmと、大口径ワイドの定番24mm F1.4Lを借りて撮影してみた。TSレンズは過去、キャノンのEOS-1Nシリーズを使っていた頃にすべて揃えていたのだが、当時は逆ピンにして大判の4×5カメラのようなボケ効果を狙った写真がブームだったので、へそ曲がりのボクは絶対に使わなかった。今回久しぶりに使用してみて、ちゃんと研究すれば面白い写真が撮れそうな気がしてきたので、かつて大金をはたいて購入しながら殆ど使わなかったのを後悔している。今ならもうそんなスタイルはとっくに忘れ去られた頃だし、やってみようと思うので読者の皆さんはマネしないでね(笑)。

 24mm F1.4Lは以前にも借りてみたが、このレンズをメインでの使用は初経験だった。マウントに付けてファインダーを覗いた瞬間から、その良さが伝わってきた。ボク自身の経験則として、カメラを覗いた瞬間に良いレンズは、撮影しても良い効果が得られるという勝手な法則がある。開放からF2.8ちょっとくらいまでのピントがきている部分と、その他のボケ味には完全に脱帽した! 今回の掲載分でも多用したが、出会ったばかりでまだまだ自分なりのサンプルが少ないので、もっと使ってみてから感想を書きたい。

使用機材
Canon EOS 5D
EF 16~35mmF2.8L USM
EF 24mmF1.4L USM
TS-E 45mmF2.8
EF 50mmF1.4 USM
EF 85mmF1.8 USM
EF 135mmF2L USM
EF 70~200mmF2.8L IS USM
Sandisk Extreme III



URL
  バックナンバー
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/haruki_backnumber/



HARUKI
(はるき)1959年広島市生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科卒業。広告、雑誌、音楽の媒体でポートレートを中心に活動。
1976年 個展「FIRST」を皮切りに、多数の個展、グループ展を開催。1987年朝日広告賞グループ入選、表現技術賞受賞。1991年パルコ期待される若手写真家展選出。コラボ作品がニューヨーク近代美術館に、「普通の人びと」シリーズ作品が神戸ファッション美術館に永久保存。
2005年に個展「Tokyo Girls♀彼女たちの居場所。」を東京 渋谷、2006年に京都で開催。

2006/08/07 00:12
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