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MacBook Proの内蔵SDスロットを試す

サンディスクExtremeの実力を引き出す
Reported by 本誌:鈴木誠

MacBook Pro 15インチモデル

 サンディスクが7月に発売したClass10対応のSDHCメモリーカード「Extreme」シリーズは、最高転送速度30MB/秒が売り。しかし、その性能が活きる機器はまだ少ないと聞く。

 そんな中、とある海外サイトに“MacBook Proの内蔵SDスロットはExtreme SDHCメモリーカードの高速転送にも対応する”という主旨の記事が掲載された。そこで、実際にアップルよりMacBook Proをお借りして検証を行なうことにした。


MacBook Pro内蔵SDスロットの仕様

 アップルのサポートページによると、MacBook Proの内蔵SDスロットの最大速度は240Mbit/秒(=30MB/秒)。対応するメディアはSDHC/SDメモリーカードとMMC(SDXCメモリーカードの採用するexFATフォーマットには非対応)。アダプターを利用することでminiSDHC/SDカード、microSDHC/SDカードにも対応する。また、BootCampのWindows XP/Vista上でもスロットは使用できる。

今回の検証に用いたサンディスクExtreme SDHCメモリーカード(16GB) MacBook ProにSDメモリーカードを挿入したところ。挿入時にクリック感はなく、1/3ほど本体から出る
マウントするとSDメモリーカードを模した専用のアイコンが表示される(右下)。外付けカードリーダー使用時は通常のアイコン(左下)

 また、MacBook Proの内蔵SDスロットでは、Mac OS XをインストールしたSDメモリーカードを起動ボリュームとして使用できる。OSが標準装備する「ディスクユーティリティ」を利用し、SDメモリーカードのパーティションテーブルをGUIDに変更することで、インストールディスクからMac OS Xのインストール先に指定できる。

 かつてiPodをFireWire接続で起動ボリュームとする方法も話題になったが、メーカー非推奨かつiPodの製品サポート対象外となる行為。だが、SDメモリーカードを起動ボリュームとすることに関しては、サポートページにもフォーマット方法などの記述が存在する。16GB以上のSDメモリーカードが手元に余っていたら、備えとして試す価値はあるだろう。

 なお、起動ボリューム用にフォーマットしたSDメモリーカードをデジタルカメラに挿入するとエラーが表示されるため、注意されたい。

検証

 用意したメディアは、デジタルカメラでフォーマット済みの「サンディスクExtreme SDHCメモリーカード(16GB)」。比較用として、同じくサンディスクのUSBカードリーダー「ImageMate 30MB/s Edition SDHC対応USB 2.0リーダー/ライダー」も用意。Extreme SDHCメモリーカードの最大転送速度を具現するという製品だ。

サンディスクImageMate 30MB/s Edition SDHC対応USB 2.0リーダー/ライダー バッファローBSCRA38U2

 また今回は、バッファローのUSBカードリーダー「BSCRA38U2」も用意。これらの機器を用いて比較検証を行なった。ちなみに、転送の高速化などを行なう付属ドライバはインストールせずに検証したため、実際には製品ごとに異なる結果となる可能性があることをご了承いただきたい。

ベンチマーク測定

Xbench

 まずはMac OS X用のベンチマークソフト「Xbench Ver1.3」によるベンチマーク測定を行なう。検証に使用したMacBook Proは、プロセッサが2.66GHzのIntel Core 2 Duo、メモリが4GB(2GB SO-DIMM×2、DDR3 SDRAM)のモデル。測定はXbench以外のアプリケーションをすべて終了した状態で実行する。

 結果は、MacBook Pro内蔵SDスロットとImageMateが僅差だった。次の表に3回の計測から算出した平均値を記載した。単位のない数字はXbenchの指標に基づくスコア。「Sequential」が連続的な読み書き、「Random」は不規則な読み書き、「Disk Test」が総合スコアである。



MacBook Pro
内蔵SDスロット
サンディスク
ImageMate
バッファロー
BSCRA38U2
Sequential
25.76
25.77
22.76
Uncached Write
4K blocks
19.26MB/秒
18.74MB/秒 16.75MB/秒
Uncached Write
256K blocks
18.23MB/秒 17.86MB/秒 16.13MB/秒
Uncached Read
4K blocks
4.05MB/秒 4.11MB/秒 3.75MB/秒
Uncached Read
256K blocks
25.84MB/秒 25.63MB/秒 19.43MB/秒
Random
3.31
3.3
3.28
Uncached Write
4K blocks
0.09MB/秒 0.09MB/秒 0.09MB/秒
Uncached Write
256K blocks
4.71MB/秒 4.7MB/秒 4.42MB/秒
Uncached Read
4K blocks
3.87MB/秒 3.93MB/秒 3.59MB/秒
Uncached Read
256K blocks
25.88MB/秒 25.63MB/秒 19.34MB/秒
Disk Test
5.9
5.86
5.73



画像データ転送

 では、デジタルカメラの画像データを転送する場合はどうなるのか。同じくサンディスクのExtreme SDHCメモリーカード(16GB)を用い、今度はMac本体への転送所要時間で比較する。

 同一機種で撮影した約1GB分のRAWデータをフォルダごと内蔵HDDにコピーし、その所要時間をストップウォッチで計測。機器ごとに3回ずつ計測を行ない、平均値は次のようになった。


MacBook Pro
内蔵SDスロット
サンディスク
ImageMate
バッファロー
BSCRA38U2
平均所要時間
39.07秒
40.33秒
52.87秒

 Xbenchの測定結果と同様、MacBook Pro内蔵SDスロットとImageMateは僅差。MacBook Pro内蔵SDスロットはBSCRA38U2の1.35倍高速という結果になった。

総括

 以上の測定結果から、MacBook Proの内蔵SDスロットは単に「撮影旅行の荷物が減らせる」といったレベルのものではなく、今回の検証においては高速転送が売りのUSBカードリーダーをも上回る結果を叩き出した。これはパソコン本体に内蔵のスロットとしては珍しく、Macで写真を扱うカメラマンにとって大きなメリットとなるだろう。

 Windowsノートマシンは、デジタルカメラが一般的に採用する記録メディア、それも複数に対応するスロットを備えているものが多い。しかしMacは、SDメモリーカードやメモリースティックなどに対応するスロットを備えてこなかった。そんな中、6月に発売されたMacBook ProにSDメモリーカードスロットが搭載されたのは驚きであった。

 現在SDメモリーカードスロットを装備するのは、MacBook Proの15インチモデルと13インチモデル(2009年9月9日現在)。15インチモデルには、今回お借りした標準の光沢ディスプレイモデルのほかに、Apple Storeなど一部の取り扱い店から非光沢ディスプレイを搭載したカスタマイズモデルを注文できる。その際の追加料金は5,460円。非光沢ディスプレイを好むユーザーには嬉しいオプション設定だ。





本誌:鈴木誠

2009/9/11 00:00


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