特別企画
ミシュランSUPER GTフォトコンテスト攻略ガイド2016
どんな写真が選ばれやすいの? 過去の作品から傾向を見てみました
2016年8月24日 11:45
いよいよ今週末に迫ったSUPER GT 第6戦 インターナショナル SUZUKA 1000km。毎年Car Watch、デジカメ Watchでは、この鈴鹿にあわせて、「ミシュラン SUPER GT フォトコンテストを実施してきましたが、今年も開催することは既報のとおり。
昨年までは、この鈴鹿1000kmだけがフォトコンテストの対象でしたが、今年は開幕戦から第6戦の鈴鹿までのレース(岡山、SUGO、富士、鈴鹿)で撮った写真が対象となります。ですので、鈴鹿まではなかなか遠くて行けなかった皆様にも入賞のチャンスが広がりました。
そこで、過去の入賞作品を振り返りながら、その傾向を見ていきたいと思います。ちなみに今回は各賞の狙い所を紹介しています。今週末の鈴鹿サーキットでチャレンジする人は、Car Watchで以前掲載した撮影ガイドが参考になるのでぜひご一読ください。
フォトコン大賞
栄えある大賞作品。賞品もミシュランタイヤ1台分と豪華! さらに過去2年は、ミシュランがSUPER GTシリーズ優勝したことも手伝って、大賞作品が翌年のミシュランタイヤのパンフレットに採用されていて、実に挑戦しがいがある賞です。審査基準は「“技術は極限で磨かれる”というミシュランのコピーに最も合致する写真」。
大賞作品が必ずカタログに採用されるワケではありませんが、後から見ればカタログで使うことを想定して選ばれた作品のように見えます。ちなみに選考しているのは日本ミシュランタイヤの人です。
2014年の作品で見れば、やはりミシュランタイヤを装着したNISMOとMOLAの2台が絡んでいるのがポイントが高いでしょう。この2台がらみの写真が撮れている人は応募してみるとチャンスがあるかもしれません。今週末の鈴鹿でもチャンスがあればぜひ狙いたい組み合わせです。
一方2015年の作品を見ると、特徴的なのはそのフレーミングです。被写体であるマシンが右半分に寄っていて、余白の多いフレーミングになっています。
採用されたカタログを見ても左の余白の部分にキャッチコピーなどの情報が入っていて、最初からこのようにデザインされることを前提に撮られたような作品です。デザインする余裕を持たせたフレーミングは、大賞への第一歩かもしれません。
それと審査基準にも書かれていますが、キャッチコピーとの相性も大切です。どちらのカタログを見ても、「技術は極限で磨かれる。」というキャッチコピーが並んでますので、それに似合う写真が選ばれていると思います。
大賞作品ではありませんでしたが、昨年のWECフォトコンで入賞したピットでのタイヤ交換の作品に「クルマを替えずに、走りを変える。」というキャッチフレーズを並べたバナーが作られました。横に並ぶキャッチフレーズをイメージした作品選びも、大賞への近道と言えるでしょう。
ベストラップ賞
審査基準は「ミシュランタイヤ装着車(No.1 MOTUL AUTECH GT-R、No.46 S Road MOLA GT-R)の圧倒的な速さや、その速さを支える人など、ミシュランタイヤが実現する“速さ”を最も魅力的に捉えた写真」。
過去の入賞作品を見ると、やはりスピード感がキーワードになると思います。スピード感と言えばスローシャッターになると思いますが、スローシャッターの流し撮り作品は、毎年とても多くの応募があります。
そうした数ある応募の中から選ばれた作品は、例えばミシュランの看板が絡んでいるとか、ミシュランを装着したマシン2台が入っているなど、プラスアルファの要素が含まれているように見えます。漠然とスローシャッターで撮るのではなく、背景や被写体にひと工夫加えることが入賞への近道になりそうです。
また、審査基準を読むと、“その速さを支える人”という文言もありますので、ピットクルーやドライバーなど、ちょっと違った方向で攻めてみるのも手かもしれません。
ベストタイヤフォーカス賞
審査基準は「ミシュランタイヤにクローズアップすることで、ミシュランタイヤの魅力を改めて気付かせてくれる写真」。
過去2年の入賞作品を見ると、やはり走行中のタイヤに寄った作品が選ばれています。
2014年に入賞したまいくらさんの作品は、翌年のバナーにも採用されています。真っ赤になったブレーキがタイヤにかかる負荷をイメージさせる良作だと思いますが、GT-Rはなかなかブレーキが赤くならないので、同じパターンを狙うのは難しいかもしれませんね。意図して狙わないと撮れない作品だけに、倍率は低いかもしれません。
ただしタイヤにクローズアップしつつスピード感を出すのはなかなか難しく、腕に自信がある人ほど挑んでほしいチャレンジングな賞だと思います。
縦位置チャレンジ賞
審査基準は「それ1枚でポスターにできるような、縦位置ならではの構図が光るドラマチックな写真」。
今年新設された賞になります。実は昨年までは、ベストラップ賞とベストタイヤフォーカス賞の部門賞として縦位置写真が用意されていましたが、縦位置写真の応募が少なく該当無しとなることが多かったため、独立させたというのが実情です。
そこまでしてでも縦位置写真が欲しいというミシュランさんの意志の強さと、そしてこの審査基準を読むと、入賞作品はもしかしたらポスターになってしまうんではないかという気がしてしまいます。たくさんのご応募お待ちしております。
シグマ超望遠レンズ賞
審査基準は「35mm判換算で500mmオーバー相当の超望遠レンズで撮影した作品」。
こちらも今年新設された賞になります。ポイントは35mm換算で500mmオーバー相当という点。例えばAPS-Cであれば340mm程度、フォーサーズ・マイクロフォーサーズなら250mmでも500mmオーバー相当で対象になります。
選考するのは自らもモータースポーツ写真を趣味にするシグマスタッフ。500mmオーバーとなれば、撮れるスポットも絞られてきますので、ある程度同じ場所で撮った作品が集まることが予想されます。そうした中で、他の写真に埋もれないキラリと光るひと工夫が入賞への近道になるはずです。
チームセレクション
審査基準は「ミシュランタイヤ装着チームの「NISMO」「MOLA」が全応募作品の中から選んだ1枚」。
チームが選ぶという以外何の制約もないので、対策がしづらい賞ではあります。過去の入賞作品を見ると、GT-Rの特徴である火花を散らしている写真が多く選ばれていて、求められているのはGT-Rらしさなのかもしれません。
マシンの特徴を知り尽くしているチームスタッフをうならせるような作品をお待ちしています。
SNS賞
審査基準は「Facebook特設ページに投稿された写真の中から、サーキットに足を運んだからこそ感じられる楽しさが伝わってくる作品」。
今年新設された賞ですが、昨年までのスマホレタッチ賞に代わる賞です。今までサーキットに行ったことがない人が、思わず足を運んでみたくなるような、そんな楽しさが伝わってくる作品が対象です。この賞はテクニックも高い機材もいりません。
キーワードは「楽しさ」。スマホでレタッチやコラージュした写真も結構です。SNSを通じて友達と楽しさを共有できる。そんな楽しさにあふれた写真をお待ちしています。
以上、7つが今年のミシュランSUPER GTフォトコンテストの賞ですが、どの賞にも当てはまらなくても魅力的な作品には、特別賞が追加されることもあります。皆さまの自由な発想で魅力的な作品をご応募をお待ちしております。