むらいさちの、旅フォトエッセイ さち☆たび

10回記念で香港へ ピンクのイルカに会いたくて

女子カメ Watchで連載していた「さち☆たび」が、デジカメ Watchに引っ越しました。毎月1回の旅をつづける旅人のむらいさちさん、編集部から渡された旅費4万円をやりくりしながら残高を貯金し、ハワイ旅行を目指します。今月はいずこへ?(編集部)

発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。新しい目で見ることなのだ。

マルセル・ブルースト(フランスの作家)

改めて、さち☆たび のルールを紹介しましょう。

1)旅の資金は4万円、あとは国内海外どこに行ってもよし。余ったお金は貯蓄(編集部にて)。1年後、連載が続いており、貯蓄がたまっていたら特別編としてハワイ旅行をする!(笑)

2)カメラや技術の話はしない(写真でゆっくり楽しんでね♪)。

3)人の好意には甘える(笑)、差し入れ・現地案内大歓迎です♪(むらいさちのFacebookページなどでリアルな旅の様子をリポートします。作品はここにてお見せします)

以上3つ。

まあ、B型おとめ座の むらいさち なので、マイペースにゆるっと進めさせていただきます。

旅先では感じた気持ちを、カメラを通じて表現していければと思います。

連載10回を記念して、初の海外へ!

水陸両用カメラマンのむらいさちです。ゆるゆると続けている「さち☆たび」ですが、なんと前回で10回目! それを勝手に記念して(笑)、初の海外ロケを慣行してきました。

皆さんご存知の通り、予算が4万円と決まっているこの旅、予算内で実際に海外旅行が出来るのか? その辺りもどうぞお楽しみに。そこでどこに行こうか迷ったのですが、お得意のLCCが飛んでいる香港に決めました。

すっかりLCCマスターになっている僕ですが、今回は馴染みの成田第3ターミナルから初の海外へ。

バニラエアーで、香港往復18,360円でした、安いですね! セールを狙えばもっと安く行けますよ。

香港に行くのは初めて、そして今回の目的はグルメでも、ショッピングでもありません。昔からどうしても見たいと思っていた、ピンクドルフィンに会いに行くためです。

さて、どんな旅になったのでしょうか?

「さち☆たび」スタートしたいと思います!

まずはあの人に会いに行きました

成田から4時間半、初めて見る香港の町並みは小さな島に高いビルが立ち並びなんとも、不思議な景観でした。
到着してまずは、あのお方に挨拶に行きましたー。

はい、ブルースリー様です♪ 香港に行くなら絶対に会いたかった人です。現在元々ある場所が工事中のため、近くの公園に移動していました。そのせいか、人が少なくゆっくりお会いすることができました。

旅の無事も祈りながら、まずは腹ごしらえ。今回は本当に予算が無いので……ご飯はとにかく節約で……。地元の方がいる食堂に入り、出前一丁を注文(香港でインスタント麺全般を出前一丁と呼ぶ)。今回の主食は出前一丁になりました……。

香港の古き街並みを求めて

都会的な香港も楽しいですが、個人的には昔ながらの漁村などが見てみたいと思っていました。そこで、毎回強い味方の「地球の歩き方」に書いてあった、ランタオ島の大澳(タイオー)へ。バスで移動できるのでそんなに不便もなく到着することができました。

今でも昔ながらの高床式住居が水上に並ぶ歴史ある漁村。確かに、大都会の中心街から数十分車で走るだけでタイムトリップしたようなのんびりとした異空間が広がっていました。これも香港の魅力なのでしょう。さあ、町を散歩してみよう。

この日は日中30度越え、暑さに倒れそうになりながらも、好奇心で胸がどきどき。路地の奥へ奥へと入り込んで行きました。もっともっと紹介したい写真はあるのですが、膨大な量になってしまうのでこの辺で……。

ふらふらになりながら、やっと食事にありつけました……。

はい、安定の出前一丁です(汗)。もはや体の一部になっています。

その後九龍半島に戻り宿を探します。九龍の街はとても活気がありました。

その後、バックパッカーの宿が集まる尖沙咀(チムサーチョイ)のミラドーマンションにて、宿探し。

今回はとにかく予算が足りなくなる可能性があるので、安い宿を探すのが大切になります。客引きのおばちゃんに連れられていくつか部屋をチェック、値段の交渉もして300ドルを200ドルにしてもらいました(日本円で約3000円)。物価が高くて宿探しも一苦労ですが、この宿に決まりました。

入ってすぐベットで窓なし、奇跡的にトイレバスはありました。もちろん窓無しです……。まさかのオートロック形式で、すぐにインロックしてしまい迷惑をかける……。寝むれないかと心配しましたが、ビールを半分飲む前に熟睡してました(笑)。

ピンクドルフィンに会いたくて

翌日、今回の最大の目的でもある、ピンクドルフィンに会いに行きます!

ピンクドルフィンウォッチングは、「香港ドルフィンウォッチング」さんのツアーに参加することで見ることができます(7,000円弱、なかなか痛い出費……)。

「ピンク色のイルカに出会えると幸福が訪れ、恋人や夫婦で出会えると永遠の愛を手に入れることができる」という伝説もあるピンクドルフィン、そりゃ僕だって幸せになりたいわけで……。絶対見るぞー!

九龍半島からバスに乗り、船が出るランタオ島に向かいます。ランタオ島の港からびっくりするほど豪華なクルーザーに乗り、いよいよウォッチングに向かいます。

一緒に乗船した、カナダから来た日本大好きなパトリックさん、いろいろな日本好きなお話しをしてくれました(作業員だと最初勘違いしてました……汗)、期待もますます膨らみます♪

出港から30分、船がスローダウンしました、イルカが生息する海域に来たようです。これでも海カメラマンの僕ですから、イルカを探すのは慣れています。そして沖を見ていると水しぶきが! ずっと叫びながらその方角を示すが誰にも信じてもらえず……(涙)。しばらくしてやっと皆が目視でき、船がそっと近寄ります。

見えた! あれほど恋焦がれていたピンクドルフィンが目の前に。望遠レンズを使いひたすら連写。体色はきれいなピンクというより、白に近い薄いピンク色。フィルターをかけて撮影してしまったため白っぽくなってしまいました……(反省)。とにかく感動の初対面を御覧ください。

体長は他のイルカに比べて小さく感じます。穏やかな海域のせいか皆のんびりバラバラと泳いでいました。イルカは群れで行動しているイメージなのですが。そして、唯一イルカと僕のツーショットです!(パトリックさんが写してくれました♪)。

う〜ん、確かに記録には残せたけど、アクションがあまりないイルカなのか、写真が地味に……。1時間近く撮影して残り時間もあとわずか、「まあいいかな」と思い始めた時、イルカたちが急に元気にジャンプを始めました!!!

わおー! なんてラッキーなんでしょー、なんて空気を読んでくれるんでしょー! 幸せな気持ちをたくさんたくさんもらえました。来て良かった、会えて良かったです。「さち☆たび」、デジカメwatchさん、折本編集長さんありがとうございます!!!(笑)

こんなに僕らを幸せにしてくれたピンクドルフィン。実は彼らをウォッチングしていた後ろはこんな光景がありました。

現在マカオまで繋がる橋を建設中で、イルカの住む環境も年々厳しくなっているとのこと。現在の生息数は61頭ほどと少なくなっているようです。自然を壊すのも人間、復活させられるのも人間、どうかうまく共存していけますように。

さあ、港に戻りましょう。

100万ドルの夜景を楽しむ

香港といえば、"100万ドルの夜景"ですよね、これを見ないことには帰れません。夜までの時間、散策をしながら時間を待ちました。とても美しい教会もありました。

さて、いよいよ夜景タイムです。毎日20時より、「シンフォニーオブライツ」という光のショーがあります。それを狙いに九龍半島側より三脚を構えて撮影しました。

その夜景の素晴らしさにとてもとても感動しました。そして香港のパワーもたくさん感じました。

正直、全く興味の無かった香港。来てみたらそのパワーに圧倒されっぱなしでした、おしゃれな町並みや、昔ながらの町並み、南国ならではの植物たち、そしてピンクドルフィンと、こんなに近くて楽しめる場所があったのかと、百聞は一見に如かずとはまさにこのことなのでしょうね。

さてさて、今回は本当に予算がきつく、毎日出前一丁の日々。最後の夜手元には帰りの電車賃などを引いたら1,000円も無いという事態に……。

でも僕、香港に来たのに全然グルメ食べて無いんです……。そこで奥の手を使ってしまいました。

友人カードです♪ 香港に友人の山下夫妻が住んでいます。その夫妻に連絡して「ご飯おごってちょ」と頼み、最後は一緒に点心を食べることに(もちろん驕りで 笑)。ほんとに美味しかったです! ごちそうさまでした! 持つべきものは友ですね。

さて、今回の「さち☆たび」はここまで。本当は写真がもっともっとあるのですが、全部見せられず残念です。でも、目的だったピンクドルフィンと無事に出会えたし、香港がとても好きになった旅でした。

ブルースリーの名言、「Don’t think feel.」(考えるより感じるんだ!)。まさにそうで、あれこれ考えるより、自分の気持ちの赴くまま旅に出るんだ。答えはそこにしかないって思いました。

その言葉を胸に刻んで、これからも「さち☆たび」を続けて行こうと思います。

長文お付き合いいただき、ありがとうございます。次回は自転車の旅? お楽しみに!

今回の相棒

LUMIX DMC-G7+LUMIX G VARIO 7-14mm / F4.0 ASPH、LUMIX G X VARIO 350-100mm/F2.8/POWER O.I.S、LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH.

今回のアイス

今香港で人気のアイス。エッグワッフルとソフトクリームのコラボです。Oddisにて購入。ボリュームが凄かった……。お腹の空いてる時に食べましょう(笑)。

今回の経費

航空券:18,360円
交通費:3,700円(現地交通費、成田までの交通費)
食費:4,461円
ドルフィンウォッチングツアー:6,850円
宿泊費:6,320円
残金:309円(ハワイ貯金へ)
第一回目からの積み立て貯金:90,701円

むらいさち

沖縄でのダイビングインストラクターを経て写真の世界へ。広告写真家の助手後、ダイビングやリゾート雑誌を出版している出版社のカメラマンとして、日本を始め世界の海へ訪れる。その後独立。現在は広告や雑誌の撮影を中心に活動。海だけに限らず世界のありとあらゆる場所で「しあわせのとき」をテーマに撮影を続けており、一年の多くを取材先で過ごしている。著書は写真集「きせきのしま」(小学館)、「LinoLIno」「ALOHEART」(LifeDesignBooks)。共著「光と色の写真の教科書」(技術評論社)、「カメラ*好き1&2」(マイコミブック)。トラベルマガジン「LUKETH」参加。今年2月に写真家川野恭子(きょん♪)と共に、フォトライフマガジン「TORIPPLE」を創刊。muraisachi.com