DMC-GX1 / SIGMA 19mm F2.8 EX DN / 約7.3MB / 4,592×3,448 / 1/250秒 / F2.8 / -0.3EV / ISO160 / WB:オート |
レンズ交換式のノンレフレックスカメラ(ミラーレスカメラ)が市場を賑わせていることもあり、純正レンズだけでなくサードパーティーのレンズも徐々に増え、レンズの選択の幅広がっていることは喜ばしい。今春からはコシナ、タムロンに引き続きシグマも参入。期待しているユーザーも多いだろう。
今回は、ノンレフレックスカメラ専用の広角単焦点レンズ、SIGMA 19mm F2.8 EX DNを紹介しよう。マイクロフォーサーズマウントとソニーEマウントの2つが用意され、現在はマイクロフォーサーズ用のみ店頭で入手可能だ。
LUMIX DMC-GX1に装着。マイクロフォーサーズ用は3月16日、Eマウント用は4月13日に発売。価格は2万5,200円 |
マイクロフォーサーズ機に装着すると、35mm判換算で焦点距離38mm相当、Eマウント機に装着すると28.5mm相当の広角レンズになる。今回は、パナソニックLUMIX DMC-GX1に装着して使用した。
大きさは手のひらにのるほど。重量の140gと軽量でコンパクトだ。純正レンズの中にはこれよりも小さなレンズも存在するが、DMC-GX1に装着した際のバランスは良く、ホールド感に優れており使いやすい印象。フィルター径は46mm。必要に応じてさまざまなフィルターが装着できる。
DMC-GX1との組み合わせでは、AFはストレス無く俊敏に動く。DMC-GX1のコントラストAFの優秀さもさることながら、本レンズが採用する新開発のリニアAFモーターが効いているのだろう。
AF駆動音は非常に小さく、ほとんど聞こえないほど。静かなレストランやカフェでも気軽に撮影することができる。動画撮影時でもAF駆動音が音声に録音されることはなかった。
また、フォーカスリングは大きめで、かつ適度なトルクがあるため、マニュアルフォーカスが容易に行なえる。
最短撮影距離は20cm。最大倍率は1:7.4と近接撮影も可能だ。花や雑貨なども、ある程度大きく撮影することが可能になっている。
画質に関しては、無理のないレンズ設計のためか、絞り開放から非常に高画質。詳しく見ると、絞り開放ではレンズ周辺に少し乱れが確認できる場合もあったが、ほとんど気になることはないだろう。2/3段から1段ほど絞れば、レンズ周辺までシャープに描写してくれる印象だ。
周辺減光もF5.6まで絞ればほぼ目立たなくなる。ハイライト部分に発生しやすい色収差や広角特有のディストーションなども、試写してみて気になることはなかった。
また円形絞りを採用することから、少し絞り込んだ場合でも綺麗な丸ボケを堪能できた。ボケも開放F2.8のレンズにしては柔らかい印象だ。
ただし逆光撮影時には、光源の角度によってはハレーションやフレアが確認できた。光源の位置などに気をつけるといいだろう。
開放F2.8は単焦点レンズとしてはやや暗い印象を受けるが、価格のバランスを考慮すれば十分に納得することができる。夜のスナップや暗い室内での撮影では、光量不足になりがちなのでISO感度を上げればほとんど対応できるはずだ。
とはいえ昼間なら、この1本で十分楽しむことができる。コンパクトで使いやすいレンズなので、日常のスナップやポートレート、テーブルフォトなどさまざまな使い道が考えられる。キットレンズから単焦点レンズにアップグレードしたいユーザーなどには最適の1本といえるだろう。
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
- 縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。
DMC-GX1 / SIGMA 19mm F2.8 EX DN / 約5.8MB / 3,448×4,592 / 1/60秒 / F3.5 / -0.7EV / ISO400 / WB:曇り |
2012/4/10 00:00