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シグマ、マイクロフォーサーズ/Eマウント用「Art」ラインを開発発表

光学系を一新した「30mm F1.4 DC HSM」も

 シグマは27日、単焦点の交換レンズ4本を開発発表した。いずれも価格と発売時期は未定。31日にパシフィコ横浜で開幕するCP+2013で展示する。

 発表したのは、マイクロフォーサーズおよびソニーEマウント用の「SIGMA 19mm F2.8 DN」、「SIGMA 30mm F2.8 DN」、「SIGMA 60mm F2.8 DN」と、キヤノン、シグマ、ニコン用の「SIGMA 30mm F1.4 DC HSM」。

 いずれも「作品撮影のための画質優先レンズ」(同社)というコンセプトの「Artライン」に位置づけられるモデル。

 従来の同社製レンズから外観を一新し、重厚感やカメラとの一体感を求めたデザインにしたという。外装のほとんどに金属を採用したほか、マウント部も真鍮製とした。

 今回のレンズも、FOVEONダイレクトイメージセンサーを用いた独自のMTF測定器「A1」を使用して全数検査する。A1の使用により、「従来よりもより高精度なレンズを提供できる」(同社)としている。

SIGMA 19mm F2.8 DN

 広角単焦点レンズ。35mm判換算の焦点距離は38mm相当(マイクロフォーサーズ)、28.5mm相当(Eマウント)。ブラックとシルバーを用意する。

 既存の「19mm F2.8 EX DN」(2012年3月発売)と光学系は同じだが、デザインやメカ設計を新しくした。付属のフードもレンズと一体化したデザインを採用したという。

 レンズ構成は6群8枚(グラスモールド非球面レンズ3枚含む)。フィルター径は46mm。最短撮影距離は20cm。最大撮影倍率は1:7.4。絞りは7枚の円形絞り。

 最大径×全長は60.8×45.7mm、重量は未定。

※数値はマイクロフォーサーズ用(以下同)。

同梱のフード。SIGMA 30mm F2.8 DNおよびSIGMA 60mm F2.8 DNも共通

SIGMA 30mm F2.8 DN

 標準単焦点レンズ。35mm判換算の焦点距離は60mm相当(マイクロフォーサーズ)、45mm相当(Eマウント)。ブラックとシルバーを用意する。

 既存の「30mm F2.8 EX DN」(2012年2月発売)と光学系は同じ。今回、Artラインに合わせた意匠を採用した。フードのデザインもレンズに合わせた。

 レンズ構成は5群7枚(グラスモールド非球面レンズ2枚含む)。フィルター径は46mm。最短撮影距離は30cm。最大撮影倍率は1:8.1。絞りは円形の7枚絞り。

 最大径×全長は60.8×40.5mm、重量は未定。

SIGMA 60mm F2.8 DN

 今回開発発表された4本のうち、全くの新ラインナップとなるレンズ。35mm判換算の焦点距離は120mm相当(マイクロフォーサーズ)、90mm相当(Eマウント)。ブラックとシルバーを用意する。

 SLDガラス(Special Low Dispasion)を採用し、倍率色収差および軸状色収差を補正したという。また、グラスモールド非球面レンズによりコマ収差も補正した。インナーフォーカスを採用する。テレセントリック性を考慮した設計で、画像の中心、周辺部を問わず安定した描写になるという。

 最短撮影距離50cm、最大撮影倍率1:7.2となっており、マクロレンズではない。

 レンズ構成は6群8枚。フィルター径は46mm。絞りは7枚の円形絞り。

 最大径×全長は60.8×55.5mm、重量は未定。

SIGMA 30mm F1.4 DC HSM

 APS-Cサイズのセンサーを搭載した一眼レフカメラ用となる大口径標準単焦点レンズ。35mm判換算の焦点距離は45mm相当(1.5倍換算の場合)。カラーは1色。

 既存の「30mm F1.4 EX DC HSM」(2005年6月発売)をリニューアルしたモデル。光学設計も一から見直し画質の向上を図った。特に画面周辺部の描写を改善したとしている。また、撮影距離の変化に伴う収差変動を防ぐというリアフォーカスを採用した。

 新レンズラインに合わせて、付属フードの接続部にラバーを使用した。AF/MF切り替えスイッチも一新するなど使用感にこだわったという。AF駆動には引き続き超音波モーターを採用しており、フルタイムMFが可能。

フード装着時
同梱のフード

 合焦位置の調整やファームウェアの更新が行なえる「USB DOCK」(別売)に対応する。

 レンズ構成は8群9枚。フィルター径は62mm。最短撮影距離は30cm。最大撮影倍率は1:6.8。絞りは9枚の円形絞り。

 従来モデルは7群7枚構成、絞り羽根8枚、最短撮影距離40cmだった。

 最大径×全長は74.2×63.3mm、重量は435g。

※数値はシグマ用。

(本誌:武石修)