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コシナ「カールツァイスDistagon T* 1.4/35 ZE」

交換レンズ実写ギャラリー
Reported by 大浦タケシ

EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約3.6MB / 5,616×3,744 / 1/5,000秒 / F1.4 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート


  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。

 カールツァイスブランドの大口径広角単焦点レンズである。高品位の光学ガラスを潤択に用いるとともに、金属製鏡筒の採用で重厚感あるレンズに仕上っている。

 さらに精巧なつくりであることを実感するのが、ヘリコイドの振る舞い。丁寧に削られたローレットを持つフォーカスリングは、まわし始めこそ重たいものの、それ以降は吸い込まれていくような滑らかさだ。しかも、思った位置にスッと正確に停止する。この動きの心地よさは、旧来の写真を撮る作法の楽しさをあらためて強く知らしめるものである。

キヤノンEOS 5D Mark IIに装着。

 描写についても想像どおりのものだ。解像感の高さは画面周辺部まで変わることがなく、パソコンの画面で等倍拡大しても立体感は損なわれることがない。これは開放値からそうで、さらにF4あたりからF8くらいまでがより高い解像感となる。作例撮影ではフルサイズ2100万画素のカメラを用いたが、このような高画素機のためにあるレンズといって差し支えないだろう。もちろんヌケのよさは単焦点ならではのもので、解像感の高さと相まってピントの合っている部分のエッジがより一層際立つ。ブレやピンボケもその分目立ちやすくなるので、撮影ではこれまで以上に留意を必要とする。像の流れや色のにじみのようなものも皆無に等しく、文句のつけどころのない描写特性である。

 ちなみに、本レンズはシリーズとして初めて非球面レンズ(1枚)を搭載している。これまで国内カメラ、レンズメーカーやライカなど積極的に非球面レンズを採用するが、カールツァイスはなぜか消極的であった。Distagon T* 1.4/35 ZEの高い描写特性を考えると、非球面レンズを搭載するレンズが今後増えていくことは間違いなさそうである。

 付属するフードも鏡筒同様、金属製となる。広角ズームに付属するような大きく膨らんだような形状ではなく、リバース装着した際スッキリとレンズと一体化するスマートなものである。

 今回は8月発売のキヤノンEFマウント用でトライアルを行ったが、そのほかにCPUを内蔵したニコンAi-Sマウント用も今後ライナップに加わる予定である。たいへん高価で、しかもMFと敷居の高いレンズであるが、高品位な描写を楽しみたいユーザーや、カールツァイスファンにとって要注目の1本といえる。


EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約8.5MB / 5,616×3,744 / 1/640秒 / F5.6 / -0.3EV / ISO100 / WB:太陽光 EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約5.6MB / 5,616×3,744 / 1/1,600秒 / F4 / 0.0EV / ISO100 / WB:太陽光
EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約11.7MB / 5,616×3,744 / 1/400秒 / F8 / +0.3EV / ISO100 / WB:太陽光 EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約10.4MB / 5,616×3,744 / 1/320秒 / F8 / 0.0EV / ISO100 / WB:太陽光
EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約8.4MB / 5,616×3,744 / 1/160秒 / F11 / +0.3EV / ISO100 / WB:太陽光 EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約5.6MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F10 / +0.7EV / ISO200 / WB:オート
EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約5.2MB / 5,616×3,744 / 1/2,000秒 / F4 / 0.0EV / ISO100 / WB:オート EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約4.9MB / 5,616×3,744 / 1/200秒 / F3.5 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート
EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約7.6MB / 5,616×3,744 / 1/250秒 / F8 / +0.7EV / ISO100 / WB:太陽光 EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約6.6MB / 5,616×3,744 / 1/800秒 / F4 / +0.3EV / ISO100 / WB:オート
EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約7.3MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F5.6 / 0.0EV / ISO100 / WB:太陽光 EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約9.6MB / 5,616×3,744 / 1/500秒 / F5.6 / -0.3EV / ISO100 / WB:オート
EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約4.0MB / 5,616×3,744 / 1/80秒 / F5.6 / +0.7EV / ISO100 / WB:オート EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約5.1MB / 5,616×3,744 / 1/40秒 / F1.4 / 0.0EV / ISO100 / WB:オート


EOS 5D Mark II / Distagon T* 1.4/35 ZE / 約3.9MB / 5,616×3,744 / 1/50秒 / F1.4 / +1.7EV / ISO100 / WB:オート







大浦タケシ
(おおうら・たけし)1965年宮崎県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、二輪雑誌編集部、デザイン企画会社を経てフリーに。コマーシャル撮影の現場でデジタルカメラに接した経験を活かし主に写真雑誌等の記事を執筆する。プライベートでは写真を見ることも好きでギャラリー巡りは大切な日課となっている。カメラグランプリ選考委員。

2011/7/26 00:00