デジカメアイテム丼
標準レンズに最適な高品質のメタルフード
ユーエヌ「メタルフードBK」
Reported by 本誌:武石修(2015/8/11 08:00)
昨今はマウントアダプターが充実してきたこともあって、デジタルカメラでオールドレンズを使う人も増えている。
オールドレンズは中古市場でたくさん流通しているが、純正フードとなるとレンズとセットで売っているものは少なく、フード単体もレンズほど流通はしていない。
そうした中、各社から登場している汎用フードは新品で購入でき入手性が良い。今回はユーエヌが3月に発売した汎用フード「メタルフードBK」を紹介する。遮光という本来の目的はもちろんだが、フードを付けるとレンズが格好良くなる点も見逃せない。
特徴は、焦点距離50mm対応を謳っている点だ。汎用フードでは対応焦点距離を明示しているものが少ないため、これならケラレの心配なく50mmレンズで使用できる。
メタルフードBKはフィルター径49~77mmのラインナップで、価格は税別1,900円~2,300円程度となっている。
デザインは丸形のシンプルなもので、オールドレンズによく似合う。フードの外径が先端まで一定のタイプなので、端正な印象を受ける。アルミの一体挽物ということで、手に取るとしっかりしたフードであることがわかる。
内側は反射防止のためつや消し塗装と波形の加工が施されている。なかなか高級感があって良い。日本製とのことだ。
今回は手持ちのオールドレンズとしてビビターの55mm F2.8(49mm径。M42マウント)とコンタックスのカールツァイス プラナー 1.4/50(55mm径。Y/Cマウント)で試すことにした。
ウーム! 装着した姿を見て思わず唸ってしまった。まさに“お誂え向き”というしかないほどの見事なマッチングだったからだ。
ビビター、コンタックスとも鏡胴とフードが繋がっているかの様な質感で、とても汎用品には見えない。純正品と言っても通用してしまうのでは? と思うほどだ。試写したところ、もちろんケラレは全く発生しなかった。
この結果に気をよくし、「現代のレンズに装着したらどうか?」とキヤノンの手頃な準標準レンズEF 40mm F2.8 STM(49mm径)に付けてみた。そうしたら、これがまた格好いいのだ。このレンズには純正のフードも用意されているが、いわゆるフジツボ型。格好良さという点では筆者は今ひとつと思っている。
EF 40mm F2.8 STMはパンケーキレンズのため、ややもすると頼りなげに見えるが、このフードを付けると俄然引き締まって見えるから不思議なものだ。標準レンズから10mm広角なので、ケラレを心配したが取り越し苦労であった。最小絞りのF22で白壁を撮ってみたが、全くケラレは見られなかった。このフードは、50mmの画角に対して少し余裕を見た設計になっているのであろう。
さて、フードをした状態でキャップはどうするのかというと、ユーエヌの「ワンタッチレンズキャップ」が嵌まるようになっている。例えば、55mm径のフードには67mmのキャップという具合だ。
オールドレンズを始め、現代のレンズに付けても高い質感で撮影が楽しくなるメタルフード。お1ついかがだろうか。