デジカメアイテム丼
「なかよし」付録のカメラで大人が自由研究した結果
果たしてちゃんと写るのか!?
Reported by 本誌:武石修(2014/8/12 11:00)
少女漫画誌「なかよし 9月号」(講談社刊、8月2日発売、税込580円)には、付録として「ピンホールカメラ」が付いてくる。こうした雑誌の付録としては珍しいこともあり、早速購入して本来の読者層とは異なる“大人”が試してみた。
このピンホールカメラは夏休みの自由研究向けという触れ込みとなっており、表紙には「遊びも自由研究も200%カンペキ!!」とある。付録の使い方を記した別冊「最強☆宿題おたすけブック!」も付いており、ピンホールカメラの仕組みから自由研究のまとめ方までがわかりやすく解説してある。
ピンホールカメラというのは、“針穴”をレンズ代わりにしたカメラのこと。一般のカメラとは異なるゆるい描写が特徴で、ファンも多い。
付録のカメラは35mmフィルム(別売)を使用するタイプ。ほぼ完成品となっており、前面にリングパーツを嵌めてデコレーション用のシールを貼れば完成となる。
カメラはシンプルなもので、可動部はシャッター板と2つのノブだけ。フィルムカウンターや巻き上げの停止機構はない。
シャッターはスライドする板を上下させて操作する。露光時間はISO100のとき晴天で2~3秒以下、曇りで3~5秒以下、夜間で10分以上とある。今回はISO100のネガフィルムを用い、晴天だったため約3秒の露光時間とした。結果的にはちょうど良い露出となった。
露光時間が長いので、カメラが動かないように柵や地面に押しつけるなど工夫して撮った(三脚穴は無い)。
フィルムの巻き上げ量は、巻き上げノブの回転数を目安とする。7コマ目までは2回転、それ以降は1回転半とある。コマの重なりを防ぐためかなりマージンが取ってあり、36枚撮りフィルムで撮影できるのは約27コマとなる。もちろん、巻き上げずに撮れば多重露光が可能だ。
撮る前は焦点距離50mmくらいを想定していたが、プリントを見るとやや広角のようだ。ピンホールカメラ独特のテイストで、少し周辺減光もある。光線漏れは起きなかった。
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このカメラを手にする多くのなかよし読者にとって、“銀塩カメラ”で撮ることは初めての体験になるのであろう。このカメラで写真の楽しさを知ったことで、新たなカメラ女子や女性写真家が数多く誕生するのかもしれない。