デジカメアイテム丼

ニッシンジャパン「スピードライトi40」

ミラーレスユーザーに朗報! 単3電池4本で世界最小のストロボ

 ニッシンジャパンから新しいクリップオンストロボが発売される。2月7日に発表された「スピードライトi40」がそれだ。

スピードライトi40。店頭予想価格は2万円前後の見込み。発売時期はキヤノン用とニコン用が4月、ソニー用・フォーサーズ用(マイクロフォーサーズでも使用可能)が6月を予定

「ミラーレスカメラとのマッチングを目指した」という生い立ちを持つ製品であり、一般的なクリップオンストロボの縦方向をぎゅっと縮めたようなスタイリングが目を惹く。上方向、左右方向へのバウンス発光が可能で、単3形電池4本を使用する本格派。それでいてこのコンパクトなボディサイズを実現したところに、この製品の価値がある。

手に持った状態。電池4本を使用するクリップオンストロボとしては小型な部類だ
ミラーレスカメラのOLYMPUS OM-D E-M1に装着。中級一眼レフカメラ+中級クリップオンストロボの見た目に近いたたずまい

 ニッシンジャパンによると、この製品が生まれた背景には、アマチュアのポートレートカメラマンのある変化が要因としてあったとのこと。それは、ミラーレス機を使うカメラマンがじわじわと増えているという実態だ。というのもOLYMPUS OM-D E-M1をはじめ、画質とレスポンスに優れたミラーレスカメラが登場するにおよび、一眼レフカメラからミラーレスカメラへとシステムを切り替える人が増えているとか。

 ただし、そうしたミラーレス派にとってネックなのは、ボディに対してクリップオンストロボが大きすぎることだそうだ。確かに各社の主力モデルは、(オリンパス製やパナソニック製のものにしても)ミラーレスカメラのコンパクトなボディにマッチしているとはいいがたい。

 そこでニッシンジャパンではニーズを先取りし、「フル機能でとにかく小さなクリップオンストロボを作ろう」と企画したという。それがスピードライトi40というわけ。

 そのコンセプトが最も反映されているのが、前述した単3形電池4本での駆動だろう。電池4本使用で極限まで小型化を進めた結果、本体はほぼ電池ボックスといった印象に。ニッシンお得意の着脱式バッテリーマガジンの採用は難しく、他社のストロボ製品と同様、直接電池を挿入するかたちに落ち着いたそうだ。

本体はほぼ電池室。ギリギリまで電池のためのスペースとなっている

 そもそも、カメラメーカー純正のクリップオンストロボにも小型モデルは数多くあり、近年はバウンス発光に対応した製品が増えてきている。ただしそれらは電池2本での駆動が基本だ。

 本製品を使ってみると、確かにチャージの速さは電池2本タイプとは比べるべくもない。メーカー発表による発光間隔の数値は0.1〜4秒。フル発光や極端な連写でなければ、ポートレート撮影でほぼ途切れることなく使用できる印象だ。電池寿命についても電池2本の製品よりも有利だろう。

 発光ヘッド部は上方向90度、左右それぞれ180度の回転が可能。縦位置でのバウンス発光にも対応する。左右それぞれ180度ということは、真後ろへの発光も可能ということだ。

バウンス発光にも対応
横方向への回転も。縦位置撮影でバウンス発光が可能だ

 ヘッド部には引き出し式のキャッチライトパネルも備えられている。このあたりもポートレートカメラマンにはうれしいところ。同じく引き出し式のワイドパネルも搭載されている。

ヘッド上部からキャッチライトパネルを引き出せる
一方、ワイドパネルは下から引き出す

 操作パネルはモードダイヤルと調光用のダイヤルの2つだけとシンプルだ。TTLの調光補正は-2EV〜+2EV。マニュアル発光では1/256、1/128、1/64、1/32、1/16、1/8、1/4、1/2、1/1で調整できる。

ダイヤルが中心のシンプルな操作部。調光補正がスピーディーに行なえる

 加えて、カメラメーカーのワイヤレスTTL調光にも対応するので、多灯派やオフカメラ派にもおすすめしたい。FE/FVロックやハイスピードシンクロにも対応する。

 流行のLEDライトも搭載されている。ニッシンジャパンのクリップオンストロボとしては初めての装備で、動画での利用を意識したものだ。簡易的なモデリングライトとしても使えるだろう。

本体前部にLEDライトを装備

 またニッシンジャパンのクリップオンストロボといえば、ホットシュー取り付け部を頑固なまでにネジ式としていた。が、本製品からはワンプッシュ式になっている。着脱が多いユーザーには便利なはずだ。

ニッシンジャパン初のワンプッシュ式取り付け部。これまではネジ式だった

 付属品もなにげに豪華だ。専用ディフューザーや三脚ネジ穴付きスタンドが付属し、それらをまとめて収納できるソフトポーチもついてくる。

ソフトケース、ディフューザー、三脚ネジ穴付きスタンドが付属する
ディフューザーを装着
付属品を含め、すべてソフトケースに収まる

 気になるのは本体の背の低さから、発光部がレンズに近くならざるを得ない点。とはいえ、バウンス発光が主体の撮影スタイルなら、それほど問題とはならないだろう。

 発売は、キヤノン用とニコン用が4月。ソニー用(MIシュー)、フォーサーズ用(マイクロフォーサーズでも使用可能)が6月。販売台数が見込めるキヤノン用とニコン用を優先する台所事情はわからないではないが、せっかくミラーレス用を謳うというのに、発売が後回しとなるのをもったいないと思うのは自分だけだろうか……

 もちろん、キヤノン、ニコンのユーザーが本製品を選ぶことに何の問題もない。2万円前後という店頭予想価格や電池4本使用から考えると、キヤノンならスピードライト320EX(大手量販店での実勢価格2万1,600円)、ニコンならスピードライトSB-700(同3万1,500円)がライバルとして考えられる。それぞれ一長一短あるものの、小型化という点では本製品に大きなリードが見られる。

一眼レフカメラのEOS 70Dに装着。十分小型で収まりの良いフォルムだ

 早速、編集部のミラーレスユーザーからも「取材用に購入したい」との声が上がったこの製品。将来的には富士フイルム用の登場も期待したいところだ。

 なお本製品が、CP+2014のニッシンジャパンブースに出品されるとのこと。CP+2014は、2月13日(木)〜2月16日(日)にかけて開催される。気になる方はニッシンジャパンのブースにお立ち寄りいただきたい。

制作協力:ニッシンジャパン株式会社

(本誌:折本幸治)