デジカメアイテム丼
ポラロイド「Z2300」
楽しさを持ち歩けるインスタントデジカメ
(2012/12/21 00:00)
“ポラロイドカメラ”といえば「撮ったその場ですぐプリントできるインスタントカメラ」ですが、どんな写真が出てくるのかわからないので失敗写真をプリントしてしまって貴重な用紙を無駄にしちゃうことも……。そんな悲しい事態を回避してくれるのが、このポラロイド「Z2300」です。本機は撮った写真をすぐ確認できるデジタルカメラなので、気に入った写真だけを選んでプリントアウトすることができるのです!
「えっ、本当にプリントできるの?」と驚いてしまうほどコンパクト
レインボーカラーのラインがかわいらしいボディは、プリントできるのが不思議なくらい薄型でコンパクト。カラーラインナップはブラックとホワイトの2種類です。今回はブラックを試用しましたが、指紋が付き難いマットな質感で大人っぽいイメージなので男性が持っても違和感はありません。
操作系はシンプルでわかりやすいので、何度か操作すれば説明書を読まなくても覚えられます。ボタン類はボディがコンパクトなのでその分小さいのですが、しっかりと押し込める機構ですしズームボタンは軽くカーブが付いていたりと工夫もされているので誤操作は少ないでしょう。
撮影からカメラ内編集までできるデジカメ機能
デジタルカメラとしてのスペックは、有効画素数約1,000万画素、背面モニターは3型フルカラーTFT液晶、記録メディアはSDHC/SDメモリーカードを使用します。レンズは6mm(35mm判換算で33mm相当)で撮影しやすい画角です。絞りはF2.8と明るいので少々の暗さにも負けません。レンズは単焦点ですが、最大6倍のデジタルズームを搭載。バッテリーは充電式リチウムイオンバッテリーで、充電ケーブルを本体に直接挿して充電する方式です。もちろん動画撮影もできます。また、シーンモードを21種類も搭載しているのでシチュエーションによってモードを変えて撮影することができます。
ですが、通常の撮影では「自動」か「プログラムAE」モードを使用すると汎用性が高いでしょう。基本的にはISO感度やホワイトバランスはいじらずにオート設定で撮影するのがオススメです。メニュー階層に潜って設定をいじっているうちにシャッターチャンスを逃してしまってはもったいないですしね。内蔵ストロボはかなり優秀ですので、ストロボを光らせてはいけない場面以外はカメラ任せで撮影してしまっていいでしょう。
レンズのピントは固定で、標準とマクロの切り替えをサイドにあるスイッチで設定してから撮影をします。標準設定でのピント範囲は1m~無限大、マクロ設定では0.19~0.24mとなっています。
撮影時の設定で便利だったのが「ボケ検出機能」です。このモードを使うとカメラが連続で3枚の画像を撮影してくれて、ボケた画像には×マーク、ボケていない画像には○マークを付けて再生表示してくれるのです。このときに「OK(確定)」ボタンを押せば一番ボケていない画像が保存されますし、「MENU(取消)」ボタンを押せばボケている画像もすべて保存されます。ピントを確認したい顔の部分などが拡大表示されるので“再生→拡大”の手間が省けます。
また、セルフタイマーがちょっと変わっていて、シャッターを押して2秒後と10秒後に撮影されるのは普通のよくあるモードですが、もうひとつ「10+2秒」というモードがあります。これはシャッターボタンを押して10秒後に1枚目の写真が撮影されて、その2秒後にもう1枚写真が撮影されるモードなのですが、撮影者本人も写りたいグループ撮影のときにとても重宝します。複数人の撮影のときは誰かが目をつぶってしまったりしますので、「まず1枚、続けてもう1枚撮りますね」という動作をカメラが自動で行ってくれるのは親切な機能だと実感しました。
撮影後の編集機能で秀逸だったのが「ダイナミックライト機能」です。これは撮影後の画像の露出調節機能なのですが、暗く写ってしまった部分をワンアクションで見事に救済してくれて、きれいな画像に仕上げてくれました。
用紙を入れるだけでお手軽プリント!
プリンターとしてのスペックは、インク不要で2×3インチのフルカラープリントが可能。プリント所要時間は約1分とスピーディーです。プリント時には画像のトリミングなどの編集や、プリクラのようにフレーム(12種類)を付けたり、ポラロイド色というモノクロやセピア、ある色を強調する色アクセントなどのカラーフィルターを乗せた画像を作り出してプリントすることができます。また、ポラロイド枠をオンにすると写真の上下左右に白い枠をつけて印刷できます。
プリンター機能で面白かったのが分割プリントでした。2/4/6分割の分割プリントができるのですが、特に4分割はマンガのようになるので、撮った写真を組み合わせて遊べたりします。
また、他のカメラで撮影した画像が入ったSDカードを使えば画像編集の一部の操作はできませんがプリントをすることができます。もちろん、ポラロイド枠を付けてノスタルジックなイメージに仕上げることもできます。