デジカメドレスアップ主義

「COSINA AR」で拡張現実ドレスアップ

発売前のレンズとコーディネートしてみる

コシナからVMレンズシミュレーションアプリ「COSINA AR」が登場した。iOS用の無償アプリで、ボディキャップにARマーカーを貼り付け、スマートフォンやタブレットのカメラで見るとコシナ製レンズが現れるという仕組みだ。

こうしてボディとレンズのマッチングを確かめられるわけだが、さらに突き詰めると、自分の持っているカメラを普段使っているスタイルのまま、コシナ製レンズとの外観的な相性がチェックできる。要はドレスアップした状態でコシナ製レンズを取っ替え引っ替えできるわけだ。今回は筆者私物のカメラとドレスアップアイテムを使い、コシナARで拡張現実ドレスアップを試してみた。

アプリの画面イメージ。コシナARは無料ダウンロードできる。詳細はコシナのWebサイトを参照してほしい
CP+2016でARマーカーを配布していた。PDFデータをダウンロードして印刷したものでもかまわない
ARマーカーをMマウントボディキャップに貼り付ける。このマーカー上にレンズ像が現れる

ソニーα7 IIの場合

  • ボディ:ソニー α7 II
  • レンズ:コシナAR
  • マウントアダプター:レイクォール LM-SαE
  • ケース:ユリシーズ α7II/α7RII/α7SII ボディスーツ(オープンタイプ/ネイビー)
  • ストラップ:Hard Graft Hang Camera Strap(Ocean)

α7シリーズということなら、やはりCP+2016でお披露目となったヘリアーハイパーワイド10mm F5.6アスフェリカルを真っ先に試したい。10mmという超ワイドな画角に加え、デジタル対応を謳っているからだ。これまでデジタルカメラでは、フランジバックの短い広角レンズだと周辺部に色かぶりや像の流れが発生していた。周辺部に対して光が急角度で届くため、このような像の乱れが生じてしまう。

α7 II + Heliar-Hyper Wide 10mm F5.6 Aspherical

CP+会場でヘリアーハイパーワイド10mm F5.6アスフェリカルを試写したところ、テレセントリック性を考慮した設計により、10mmという超広角でありながら周辺マゼンタかぶりがない。もちろん隅々まで結像する。発売までもう少しかかるので、一足先に拡張現実でその勇姿を楽しもう。

その他にはノクトンクラシック40mm F1.4とヘリアークラシック75mm F1.8の装着例を掲載してみた。α7 IIはグリップが大きいので、大柄なレンズもしっかりとホールドできそうだ。

α7 II + Nokton Classic 40mm F1.4
α7 II + Heliar Classic 75mm F1.8

ドレスアップ面を見ていこう。長らくα7にユリシーズのボディスーツを付けて使っていたが、今年になってα7 IIに買い換えた。それに伴い、ボディスーツも新調することにした。ユリシーズのネイビーのボディスーツはエイジングが激しいことで局地的に有名だ。使い込んだα7用と新品のα7 II用を並べると、まるで別モノである。α7 IIボディスーツも革の変化を楽しみながら使い込みたい。

左が新品のα7 II用で、税込1万7,820円。右が使い込んだα7用だ。ネイビーはエイジングによって極端に見た目が変わる

ストラップはハードグラフトというイギリスのブランドの製品だ。同ブランドは日本国内で取り扱いがあまりなく、オフィシャルサイトから海外通販で購入した。フェルトとレザーのコンビという発想が斬新で、オーシャンと名付けられた青も日本ではあまり見かけない色合いだ。ストラップとしての作りもよく、日本での販売開始に期待したいブランドのひとつである。

ハードグラフトのハングカメラストラップは89ポンドだった。この青の色合いが良い
フェルトを使ったストラップは、筆者の知る限りでは見たことがなかった。レザーとの相性もわるくない

ライカM(Typ240)の場合

  • ボディ:ライカM(Typ240)
  • レンズ:コシナAR
  • ケース:鳥井工房 LEICA M M-P Ever-ready case(通常タイプ/プエブロ/グリージオ)
  • ストラップ:ルミエール パラシュートコードストラップ(デザート)

コシナのVMマウントレンズはそもそもレンジファインダー機での使用を念頭に置いている。そこでライカMにARマーカーを付けて色々なレンズを表示してみた。昨年発売されたウルトロン35mm F1.7はシルバー鏡胴が実に艶っぽい。同製品は三つ穴スリットフードがオプションで用意されているのだが、コシナAR上は標準付属の円型フードでの表示だった。

ライカM(Typ240) + Ultron 35mm F1.7

小ぶりのカラースコパー35mm F2.5 P IIを付けると、いかにもスナップシューターといった面持ちになる。巨筒のノクトン50mm F1.1は大口径レンズならではの迫力だ。ここでは細身のストラップを組み合わせているが、ノクトン50mm F1.1を付けるなら、ワイドタイプを合わせた方が堅実だろう。こうした判断を事前でにできるのが、コシナARのアドバンテージのひとつである。

ライカM(Typ240) + Color-Skopar 35mm F2.5 P II
ライカM(Typ240) + Nokton 50mm F1.1

鳥井工房のレザーケースは元々モスグリーンっぽい色合いだったが、使うにつれて茶色が強くなってきた。同じケースを持っている知り合いによると、さらに使い込むと限りなくダークブラウンに近くなるという。この個体はまだまだエイジングの余地が残されているようだ。

鳥井工房のエバレディケースは4万7,800円。だいぶ使い込んだつもりだったが、エイジングが進むとダークブラウンに近くなるという

ルミエールのストラップはパラシュートコードを使い、従来からのブラック、オリーブドラブに、デザート、グレーが加わって全4色展開となった。108cmと120cmを用意し、1cm刻みで最大150cmまで長さ調整のオーダーに対応する。直径4mmという細いパラシュートコードを使っているのが特徴だ。ルミエールはライカのカスタムショップなのでここではライカMと組み合わせたが、ミラーレスやコンパクトとも相性の良いストラップだ。

ルミエールのパラシュートコードストラップは3,600円。オーダー時に長さ指定が可能だ
オリーブドラブ、グレー、ブラック、デザートの全4色。どの色も渋みがあり、シックなスタイルによく似合う

澤村徹

(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp