デジカメドレスアップ主義

ライカQに宿る本物志向の緊張感

ライカQ

  • ボディ:ライカQ
  • ケース:鳥井工房 ライカQエバレディケース(サドルプルアップ/ブラック/底蓋有り)
  • ストラップ:鳥井工房 Queアームパーツワイド(ブッテーロ/ブラック/赤ステッチ)

※この記事を読んで行なった行為によって生じた損害はデジカメ Watch編集部、澤村徹および、メーカー、購入店もその責を負いません。また、デジカメ Watch編集部および澤村徹は、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。

ライカ初の35mmフルサイズセンサーを搭載するコンパクトデジタルカメラ、ライカQが発売になったのは2015年6月だ。あれから半年が経過し、ようやく対応レザーケースが増えてきた。筆者が知る限りでは、ゲリズ、アルティザン&アーティスト、鳥井工房などから、それぞれライカQケースが登場している。そうした中、今回は鳥井工房のライカQエバレディケースを選んだ。その理由は、ライカQの設計思想と通底するものを感じたからだ。

ライカQを手に取ったことのある人はわかると思うが、あのカメラは細部の作り込みが実にていねいだ。ピントリングを使ったマクロモードの切り替え、AFとMFを切り替えるロック機構、レンズフードの造形も卓越している。コンパクトカメラはレンズ交換式カメラに対し、どうしても二番手として扱われることが多い。しかしライカQは、妥協なきオンリーワンモデルとして本物志向を極めている。このあたりは既出のレビューなどで多く語られているので、改めて言葉を重ねるまでもないだろう。

こうしたライカQの方向性にしっくりとフィットするのが、鳥井工房のライカQエバレディケースである。同社のケースは本コーナーで幾度と取り上げているが、それらと同様、ライカQエバレディケースもタイトフィットな仕上がりだ。

鳥井工房のライカQエバレディケースは税込3万9,800円。底蓋有り無し、ともに同じ価格だ
ブラックのサドルプルアップレザーを使用。一見するとシンプルだが、使うほどに味わいを増す
背面は液晶上部にブリッジが渡る。マッチテクニカルサービスのサムグリップが装着可能だという

本製品は同社初となる底蓋仕様が真骨頂である。底面の一部が外れ、バッテリーとメモリーカードにすばやくアクセスできる。底蓋はマグネット式で、蓋そのものがケースから着脱可能だ。鳥井工房によると、取り外した蓋をメモリーカードに添えると、メモリーカードの着脱がスムーズだという。特に驚いたのは底蓋の側面処理だ。鳥井工房は革のコバ(切断面)をていねいに磨いていることで有名だが、底蓋のコバも切り目本磨きで処理してある。細部にまでとことんこだわり抜いた作り込みが圧巻だ。

鳥井工房初の底蓋仕様を採用した。三脚ネジの隣が蓋になっている
蓋はマグネット式だ。強力マグネットなので不意に外れることはないだろう。紛失に備え、蓋だけの販売も検討しているという
底蓋の部分からバッテリーを取り出したところ。ケースを付けっぱなしでバッテリー交換できる

また、従来からオマケとして付属している液晶モニターの保護カバーも進化した。これは液晶部分をくりぬいた際の革のハギレで作ったものなのだが、いつの間にか取っ手が付き、本格的な保護カバーに仕上がっている。鳥井工房は登場当初から技術レベルの高いメーカーだったが、さらなる高みに到達したかのようだ。

付属の液晶保護カバーを装着したところ。取っ手付きで実用性の高い付属品だ
保護カバーはフィルムが貼り付けてあり、これを隙間に差し込んで取り付ける

広角28mmレンズのコンパクト機というと、かつての高級コンパクトカメラブームを彷彿とさせる。しかしながらライカQの撮影結果を見ると、当時のカメラとは一線を画した仕上がりだ。フルサイズセンサーと開放F1.7という大口径タイプのレンズにより、浅い被写界深度は無論、画質に余力が感じられる。ドレスアップ面については、ホットシューに外付けファインダーやサムグリップの装着が可能だ。レンズフードについては純正品の作りが秀逸なので、これを超えるフードの選出が課題となるだろう。

Queアームパーツワイドは税込7,800円。パーツという呼び方だが、いわゆるハンドストラップだ
ブラックのブッテーロに赤ステッチを施した。ワイドタイプは幅20mmとなる
カメラへの取り付けは二重リングを採用。保護用のレザーパッチも付属する
カメラと手首をしっかりホールドしてくれるストラップだ
Leica Q / 6,000×4,000 / 1/8,000秒 / F2 / -0.6EV / ISO100 / WB:オート
Leica Q / 6,000×4,000 / 1/800秒 / F5.6 / +0.6EV / ISO100 / WB:オート
Leica Q / 6,000×4,000 / 1/5,000秒 / F1.7 / ±0EV / ISO100 / WB:オート
Leica Q / 6,000×4,000 / 1/500秒 / F5.6 / -0.6EV / ISO100 / WB:オート
Leica Q / 6,000×4,000 / 1/3,200秒 / F2.8 / ±0EV / ISO100 / WB:オート
Leica Q / 6,000×4,000 / 1/1,600秒 / F2.8 / +0.6EV / ISO100 / WB:オート

澤村徹

(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp