フォトアプリガイド

Cameringo - エフェクトカメラ(Android)

90種類ものエフェクトを搭載。撮影画面にリアルタイムで反映

「トイカメラ」などのエフェクト機能、またはフィルター機能が一般的になって久しいが、慣れないうちは、仕上がりを念頭にこれらを使いこなすのはなかなかイメージしにくい。フィルター系アプリの多くが、編集の一部として後加工するためだ。

 そういった意味では、今回紹介する「Cameringo - エフェクトカメラ」はなかなか珍しい。撮影前にエフェクト機能をリアルタイムで反映し続けてくれるからだ。

 試用バージョンは1.7.6。価格は250円。

「Cameringo - エフェクトカメラ」を起動したところ。画面上部のスライダを動かしてズーム操作が可能だ

 まず、撮影中にエフェクト機能を反映させるためには、撮影画面右下の「滴」アイコンをタップしてエフェクト機能覧を表示させる。

「滴」アイコンをタップすると、エフェクト機能を選択できる

 計90個を超えるエフェクトが用意されているのも特徴。劣化系の「lomo+」「holga」のほか、「fish eye」「wide」などのレンズシミュレート系など種類は豊富。選ぶのが楽しい。

 エフェクト機能を選択すると、そくざに撮影画面上で反映される。また、フレームを選択すると、これもまたリアルタイムで撮影画面に反映される。

「Instagram」など、撮影機能とエフェクト機能を内包するアプリの多くは、撮影後にエフェクト機能を選ぶというシステム。本アプリはリアルタイム性を重視しており、撮影の段階でそうした効果を選択できるようになっている。

エフェクト機能を選択すると、撮影画面にリアルタイム反映される
フレームのリアルタイム反映にも対応する

 純粋なカメラアプリとしても機能は豊富。「暴露」(いわゆる露出のことと思われる)や「明るさ」「コントラスト」などの調整に加え、マクロモードやタイマー、ガイドライン、地平線レベルといった機能を備え、実用に十分耐えるものとなっている。

「暴露」(露出)「明るさ」「コントラスト」「飽和」の4種は、スライダを動かして調整可能。調整後に右側の「×」をタップすると元の数値に戻る
地平線レベル(水準器機能)、ガイドライン、マクロモード、セルフタイマーなどの機能が利用できる

 もちろん後加工、つまり撮影し終わった画像データに対しても、フィルター効果やフレームの付加が行なえる。

画面右上の「写真」アイコンをタップすると、ギャラリーにアクセスでき、端末内の画像データにアクセスできるようになる
「カメラ」(撮影)アイコンから「保存」アイコンなど、一部アイコンが変更されるが、基本的な構造は変わりない
「明るさ」や「コントラスト」などの調整もそのまま利用できる

 収録した画像データであっても、撮影モードと同じようにエフェクト機能やフレームを選択できる。エフェクト機能を選択するなどして、オリジナル写真の状態からなんらかの“変化”を与えた時、画面右側中央の「保存」アイコンが赤く点灯する。これはいわゆる保存忘れの防止処置だが、わかりやすくてよい。

 本アプリは、選ぶのが面倒になるほどのエフェクトを搭載しているが、利用するエフェクト機能は案外固定されてしまうもの。そんな場合は“お気に入り”登録が便利だ。エフェクト機能の選択枠の上にある「…」をタップすると、お気に入りに登録したエフェクト機能を表示できる。また「+」部をタップすることで一覧が表示され、エフェクト機能下のハートマークをタップすることで、お気に入り登録が完了する。

エフェクト機能を選ぶなどして、元画像に変化があった場合、「保存」アイコンが赤く点灯する
フレームも撮影時と同じように利用できる
エフェクト機能には、風合い・色味などに影響を与えるもののほか、「fish eye」などのレンズをシミュレートするものもある
「wide」は広角レンズで撮った写真をイメージ
フレームも、黒枠白枠といったスタンダードなもののほか、分割フレーム(同じ画像で分割)などがある
エフェクト機能の選択枠上部にある「…」をタップすると、お気に入りを表示できる
お気に入りの「+」をタップするとお気に入り登録画面が表示される。ハートマークをタップし、お気に入りに設定しよう

 本アプリは、カメラアプリとしては機能的にスタンダードなものだが、エフェクト機能やフレームのリアルタイム付加の対応といった特徴がある。利用するエフェクト機能がある程度決まっているのなら、撮影時に付加することによって後加工の手間を省けるだけでなく、エフェクト機能に合わせた撮影が可能となるわけだ。

 そういった意味では、SNSに投稿する機会が多く、またエフェクト機能を頻繁に使っているユーザーなら、本アプリを特にオススメしたい。

飯塚直