フォトアプリガイド

Mpro(iOS)

オトナの為の本格派モノクロカメラアプリ

「Mpro」は高品質なモノクロ写真を撮影できる本格派のカメラアプリです。執筆時現在、App Storeで170円でダウンロードすることができ、iOS 5.1以降のiPhone、iPod touch、iPad、iPad miniで利用可能です。

 本アプリは、濃淡のトーンやフィルムタイプ、フィルター効果などの撮影設定を細かく組み合わせることで、ただモノクロ化した写真ではないオリジナリティー溢れるモノクロ写真が撮れるほか、このようなカメラアプリでは珍しい非圧縮のTIFF画像の保存が可能です。

 まず、アプリを起動するとモノクロのプレビュー画面と縦位置の場合は下部に、横位置に構えている場合は右サイドにメニューアイコンが表示されます。

 このメニュー画面からさまざまな設定を組み合わせてこだわりのモノクロ写真を撮ることができますので、詳しくひとつずつ見て行きましょう。

撮影画面。iPhoneでシャッタースピードやISO感度が表示されるのは新鮮!

 左から順に説明します。

  • F:フォーカスロック
  • E:露出
  • 小窓:直前に撮影した画像。タップすると、Flickr、Twitter、Facebookへの投稿や、Instagramで開けます。
  • 中央:シャッターボタン
  • タイマー:あらかじめ設定した秒数でセルフタイマー撮影ができます。
  • D:撮影データやグリッド線の表示をON/OFF
  • M:詳細設定

 そして詳細設定はプレビュー画面のほとんどを覆うほど!

メニュー画面。数多い設定もアイコンの場所を覚えてしまえばパパっと設定変更ができます
  • SELF TIMER:セルフタイマー。2秒、10秒を指定できます。
  • LEVEL METER:水準器。表示のON/OFFが選べます。
  • FILE:画像サイズ。非圧縮のTIFFで保存したいときはここから選択します。
  • RES:解像度。8M、2M、0.7Mから選べます。
  • FORMAT:4:3、3:2といった撮影フォーマットを選択。
  • FLASH:LEDの発光設定。発光、強制発光以外に、常時点灯も選択できます。
  • GRID:プレビュー画面にグリッドを表示してくれる機能。
  • TONE:緑の枠を上に移動させるとコントラストが強く、下に移動させると弱くなります。
  • FILTER:モノクロ写真用のフィルター効果。プレビュー画面で確認しながら設定できます。
  • TYPE:フィルムタイプ。AXはAgfa APX 100、X4はコダックTri-X 400、F4はILFORD FP4、NPは富士フイルムのネオパン風の写りになります。

 また、撮影時のプレビュー画面には「TONE」と「FILTER」のアイコンがショートカットで表示されているので、ちょっとムードを変えた写真を撮りたいときにいちいちメニューをポップアップさせなくていいのでとても便利でした。特に筆者は被写体によって「TONE」を変化させることが多かったので、これがなかったらこのアプリの楽しさは半減しちゃったかも!?

TONE最大
TONE標準。「Reset」を押すとこの標準に戻ります
TONE最弱

 とにかく設定項目が多いので最初はビックリしてしまうかもしれませんが、効果の重ね掛けに慣れてくると、さまざまなイメージのモノクロ写真を撮ることが楽しくてハマってしまうこと間違いなしの本格派モノクロカメラアプリです!

子どもの寝顔は優しくソフトなトーンで
グリーンのフィルターを掛けてツタにアクセントを
濃淡を上げてシルエット調に

水咲奈々

(みさき なな)東京都出身。知り合いの写真家の作品撮りにモデルとして関わったことがきっかけで写真に興味が沸き独学で写真の勉強をし、作品を持ち込んだ出版社に編集として入社。2010年独立。現在はカメラ雑誌の編集やWebでのカメラレビュー、写真講座の講師として活動中。「Pentax+」でも記事を連載。 Twitter:@cosaruruブログ:http://misakinana.com