写真展
野町和嘉写真展「地平線の彼方から ― 人と大地のドキュメント」
(フジフイルムスクエア)
Reported by 本誌:河野知佳(2015/6/16 07:00)
野町和嘉(のまちかずよし)は1972年のサハラ砂漠以来、ナイル源流、アラビア半島、チベット高原、アンデス高地など、自然環境の厳しいところを中心に地球規模で取材を重ねてきました。
乾燥、熱暑、極寒、高山。悠久の大地が織りなす造形と、その荒々しい自然に向き合いながら生き抜く人々。彼の作品は、ドキュメントであると同時に、一枚一枚がアートのようなリリカルな美しさをもち、国民性や文化の違いを超えて人に深い感動を与え、世界中で高く評価されております。
本展では40年余にわたる極限の自然とそこに生きる人々のドキュメントより、世界的にも知られる代表作をはじめ、近年のナイル奥地、サハラ砂漠、チベット高原の取材、最新作のアンデス高地などの作品を含んで展示します。
インターネットで世界が繋がれ、加速度的に変化していくなかで、野町は変わらない人々の精神文化を捉えています。地平線がどこまでも続く大風景や、日本とはおよそかけ離れた環境で暮らす人々の姿は、見る人の心に静かに染みいり、語りかけてきます。
(写真展情報より)
会場・スケジュールなど
- ・会場:フジフイルムスクエア
- ・住所:東京都港区赤坂9-7-3東京ミッドタウン・ウェスト
- ・会期:2015年6月26日金曜日〜2015年7月15日水曜日
- ・時間:10時〜19時(入館18時50分まで)
- ・休館:会期中無休
- ・入場:無料
作者プロフィール
1946年高知県生まれ。写真家杵島隆に師事後、1971年からフリー。1972年サハラ砂漠に旅したことがきっかけとなって、過酷な風土を生き抜く人々の営みや祈りをテーマに地球規模の取材をする。
サハラ、シナイ半島、ナイル、チベット、メッカ、エチオピアなどを長期にわたって取材した写真集は、いずれも数カ国の国際出版がなされている。現在はアンデス高地に取り組む。米国報道写真家協会年度賞銀賞(雑誌部門)、講談社出版文化賞、土門拳賞など受賞多数。