写真展

鈴木達哉写真展「Patterns in Discontinuity」

(tokyo arts gallery)

『Patterns in Discontinuity (不連続の中の規則性)』と題された一連の作品群は、どれも、身近に生息する植物の部分に焦点を当て、作者・鈴木達哉が押すシャッターによって、全体から切り取られたイメージである。それらは、観る者の目に、美しいテキスタイルや幾何学的な文様、あるいは、抽象絵画の様に映る。そして、イメージへのこれらの印象は、対象への観察を重ねた作者自身の情感によって切り取られた故に生まれる。鈴木は、作品制作のきっかけを以下の様に語っている。

「そんなある時、家の生垣に強い違和感を抱き、ふと目が止まった。何故だろうとよく観察していくと、無数に散りばめられた葉の中の何かを見ていることに気がつく。しかし、少しでもずれると何も感じないし、ただの植物としてしか見えなくなるのだ。この原因を探るため、観察と写真を撮り続けることにした。」

普段見向きもせずに通り過ぎてしまう対象、それらは一見すると殺伐として凡庸な対象であるかもしれない。しかし、それらの部分に光を当て、そこに美や規則性を見いだす鈴木の作品の姿勢は、日々流れてゆく混沌として多様な情報の中に身を置くわれわれに、そこからある種の秩序を見いだすことに繋がる、新たなものの見方の可能性を提示してくれる。

(写真展情報より)

  • tokyo arts gallery
  • ・住所:東京都渋谷区東2-23-8
  • ・会期:2014年2月22日土曜日~2014年3月23日日曜日
  • ・時間:11時~20時(最終日は18時まで)
  • ・休館:月曜日

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