写真展

野口倫住写真展「住み継ぐ モクミツ/木造住宅密集地域」

(コニカミノルタプラザ)

©Tomosumi Noguchi

東京都の山手線周辺に広がる木造住宅密集地域(略称モクミツ地域)。東日本大震災の発生で都市のあり方が問われるなか、いままでの住環境を残しつつより良い方向への再整備は、首都・東京が抱える最大の課題であり、都民にとっても最大の関心事です。

東京都が公表した地域危険度調査[危険度5ランク]の84町丁目を訪れてみました。モクミツ地域には共通の特徴があるといわれます。住人の高齢化と建物の老朽化という二つの老化です。しかし、この老化はモクミツ地域だけの問題ではありません。トンネル・橋梁事故等他方面に広がっているのが現状であり、老化を再認識する時期になっていると思われます。

一方モクミツ地域は大変なことだらけでしょうか。下町情緒そのものの町並みと「向こう三軒両隣」の人情、また来てみたい路地裏の喫茶店・居酒屋など、モクミツの路地は住民にとっても憩いの場となり、独特の文化を生み出してきているように思います。モクミツとの言葉だけでなく次の世代に、この「昭和の町並み」を“住み継ぐ”ことが出来ないものかと思いながら、失われていく町並みを「写真」として記録してみました。

野口倫住 写真展 「住み継ぐ モクミツ/木造住宅密集地域」

会場・スケジュールなど

  • ・会場:コニカミノルタプラザ(ギャラリーA)
  • ・住所:東京都新宿区新宿3-26-11新宿高野ビル4階(フルーツの高野4階)
  • ・会期:2015年12月15日火曜日~2015年12月25日金曜日
  • ・時間:10時30分~19時(最終日15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

作者プロフィール

長野県生まれ
2015年 第40回視点 「視点賞」 受賞
現在、現代写真研究所在籍

(本誌:河野知佳)