写真展

望月茂写真展「野に在る神仏像」

(ニコンサロン)

信仰心の薄れた現代では、野に在る神仏像は、信仰の篤い人々か一部の愛好者にしか関心を持たれず、殆どの日本人の心から忘れ去られようとしている。

野に在る神仏像は庶民の生活の身近な所に在り、人々の心の拠り所となって願いを聞き、また、見守ってきた。作者はそのような神仏像を青森から鹿児島まで探し訪ね歩き、逢ってきた。

古人達が無機質の岩に命を吹き込めて像を造り、諸々の願いを掛けて祀ってきたことに想いを馳せ、遥かなる時を超えて今も在るその姿に接して対座すると、様々な想いが湧き、風景も違って見える。癒しの空間が広がり、日本の美しい風景、日本人が忘れ捨て去った美しい原風景が蘇ってくる。

人の一生に比べて遥かに長い時を経ている姿に接すると、信仰心の無い人も畏敬の念が湧いてくるだろう。

野に在る神仏像の素朴さの中にある美しさ、長い時を経て風化され、摩耗した中にある美しさ、日本の原風景を静かに思い出させ、そして私達に何かを語りかけてくるその魅力を知ってほしいと願っている。

(写真展情報より)

会場・スケジュールなど

  • ・会場:新宿ニコンサロン
  • ・住所:東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
  • ・会期:2015年1月20日火曜日~2015年1月26日月曜日
  • ・時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

(本誌:河野知佳)