写真展告知
渡辺英明写真展:PEN-Fを通して見たパリ
2017年8月9日 06:00
昨夏、「オリンパスPEN-Fの開発に携わった人々にこの本を捧ぐ」と記されたこの写真集を完成させて間も無く、彼は旅立って行きました。残された写真集には、彼が一ヶ月前に見たパリの街が写っていました。長い歴史を重ねた静寂の中に佇むパリの景色と、混沌とした現代社会を象徴するパリの景色が、写真集の中で左右隣り合っていました。
「時が静かに降り積もる。そして明日も時は降り、未来永劫、降り続ける。」彼が以前の写真集の中で語った、この言葉が思い出されます。
彼の遺作となりましたこの写真集に納められた写真を中心に、「苛つく好きな街」、「あの場所」「色つきの場所」「遠い場所」の「場所」シリーズ三部作、「New York 2015 Summer」など、彼が34~52歳までの18年間に製作した23冊の写真集も展示される、写真家 渡辺英明の回顧展です。彼の穏やかでありながら、熱い眼差しから切り取られた街々の写真は、今まで気づくことの無かった街の様々な魅力を伝えます。突然の病によって旅立った彼に代わって、大学時代の友人達(ホンマタカシ、大森克己、塩坂芳樹)がプロデュースします。
出展作品数:22枚(モノクロ)+写真集(23冊)
会場
オリンパスギャラリー東京
東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル地下1階
開催期間
2017年8月25日(金)~8月30日(水)
開催時間
11時~19時(最終日は15時)
休廊
木曜日
作者プロフィール
公益社団法人日本写真家協会(JPS)物故会員。
1964年 東京都・新宿区に生まれる。日本大学芸術学部写真学科卒業後、朝日学生新聞社に入社。写真記者として、小学生から総理大臣まで、さまざまな人物や出来事を25年間に渡って撮影。
ライフワークとして、都市の風景をテーマに、東京を中心に、日本、世界各地の都市を撮影。
2014年にフリーランスとなる。新聞、ネット媒体、企業オフィシャルカメラマンなどで活躍するとともに、カメラ雑誌で、新製品のレビュー記事を執筆する。
「雪の降る街」(オリンパスギャラリー)、「GRⅡNY」(tokinon50/1.4)など写真展開催多数。