写真展告知

横木安良夫写真展「あの日の彼、あの日の彼女。1967-1975」

(JCIIフォトサロン)

1968 福生|FRIENDS FUSSA YOKOTA TOKYO

横木安良夫氏は、日本大学芸術学部写真学科を卒業後、写真家・篠山紀信氏のアシスタントを経てフリーランスとなりました。広告、ファッション、ヌード、ドキュメンタリーと、写真のさまざまな分野で活躍するだけでなく、小説やノンフィクションも手がける多才な写真家として知られています。

本展では、横木氏が大学に入り写真を撮り始めた1967年から、アシスタントを経てプロの写真家として独立する75年にかけて、地元の千葉・市川をはじめ、銀座、青山、湘南、福生などの街を歩き回ってスナップした写真、約80点(全作品モノクロ)を展示いたします。

1960年代から70年代の日本は高度経済成長が続く中で、社会や人々の価値観が大きく変わっていった時代でもありました。ヒッピーやミニスカート、グループ・サウンズ、ファストフードなどが流行し、若者たちの多くは豊かさの象徴でもあったアメリカ文化に憧れを抱いていました。

大学に入り、写真を撮ることに夢中だった氏は、家族や身の周りの風景、リアルなアメリカに触れることができた米軍横田基地、そして同世代の若者たちに日々レンズを向けます。流行りの車に乗ってすまし顔の青年、ビキニ姿でポーズをとる女の子など、青春を謳歌する等身大の若者たちの姿と共に、当時の空気や衝動までも写し出されています。「これは僕が吸った空気、あの日一日、若く生きた気分の記録」と氏が語っているように、カメラマンとしてプロデビューする前の若き横木青年が感性のままに写した作品には、リアルな時代の断片がとらえられています。

JCIIフォトサロン:横木安良夫作品展「あの日の彼、あの日の彼女。1967-1975」

1974 稲村ヶ崎|INAMURAGASAKI KANAGAWA

会場・スケジュールなど

  • ・会場:JCIIフォトサロン
  • ・住所:東京都千代田区一番町25番地JCIIビル1階
  • ・会期:2017年3月18日(火)~4月30日(日)
  • ・時間:10時~17時
  • ・休館:月曜日
  • ・入場:無料

横木安良夫講演会「あの日の彼、あの日の彼女。1967-1975」を語る

・日時:2017年4月8日(土)13時~15時(開場12時30分予定)
・会場:東京都千代田区一番町25番地JCIIビル6階会議室
・定員:100名
・料金:300円(日本カメラ博物館友の会、JCIIフォトサロン友の会会員は無料)

作者プロフィール

1949年、千葉県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。写真家・篠山紀信のアシスタントを経て1975年、フリーランスの写真家として独立。広告、エディトリアル、ファッション、ヌード、ドキュメンタリー、CMと様々なジャンルで活動。1985年、新宿ニコンサロンにて初個展「Day by Day」開催、以後個展多数。2009年よりテレビ朝日「世界の街道をゆく」のスチールとムービーを担当。

主な著書に、写真と文『サイゴンの昼下がり』(1999・新潮社)、小説『熱を食む、裸の果実』(2003・講談社)、ノンフィクション『ロバート・キャパ最期の日』(2004・東京書籍)、写真集『あの日の彼、あの日の彼女。1967-1975』(2006・アスコム)がある。