写真展告知

羽田典子写真展「脈をつかむ Capturing a pulse; finding anima」

(ソニーイメージングギャラリー銀座)

ある時期闘病生活を送っていた羽田は、リハビリを兼ねて歩行練習をする日々を送っていた。そんな歩行練習のコースのひとつに動物園があった。そこで、定点観測をするように週に何度も動物を見ていたところ、自分が長い時間止まって見ているからこそ見えてくる動物の見え方、美しいと思うところがあることをぼんやりとだが気付きはじめた。最初はiphoneで写真を撮り始めた。そしてそれでは物足りなくなり、動物園から直ぐ近くの電気店で小さなカメラを購入。以来そのカメラで日課のように写真を撮り始めた。

カメラの使い方もわからない全くの初心者だったが、自分が撮りたいものは動物の躍動感ではなく、自分が感じるその個体の最も素晴らしい所作や魅きつけられる点を捉えたいのだということは自分でわかっていた。まだ自分が歩くことも精一杯だった頃にはじめたこともあり、自分が定点にいて相手が動くものをじっとじっと見て捉えることで、その最たる魅力を見つけることができるようになっていったのではないかと思う。

「脈」はまずは脈拍のように、生きているもの(生物)の「生きている証」を連想する。そして、ほかの言葉と結びつけたときに、山脈、人脈、のように、「つながり」の意味を帯び、文脈、脈絡のように、「すじみち」の意味をもつ。また「脈がある」とすると「望み」の意味となる。そして「つかむ」は、正に生物を撮る(捉える)という行為を現わす言葉として選んだ。

Sony Japan|Sony Imaging Gallery

会場・スケジュールなど

  • ・会場:ソニーイメージングギャラリー銀座
  • ・住所:東京都中央区銀座5-8-1銀座プレイス6階
  • ・会期:2017年3月24日(金)~3月30日(木)
  • ・時間:11時~19時
  • ・休館:会期中無休

作者プロフィール

愛知県生まれ。広告制作会社で映像の制作に携わった後、独学で写真を撮り始める。今回ソニーイメージングギャラリー 銀座で開催する作品展でフォトグラファーとして始動。