写真展

庄治政写真展「視線交差」

(オリンパスギャラリー)

街。主に路上のスナップです。すれ違う人たちやそれを取り囲む周辺の街の在り様との関係に興味を持ちました。まったく未知の人々が以前から親しんでいる街という枠の中で、湧き出るように次から次へと絶えることなく続く人間行動が刺激的です。特に異様な出来事ではないのですが、その時々に感じるのは変わらない建物や路上が太陽光線とのコラボで変化している。まるで舞台装置のようにも思えます。そこへ登場するのは人々の容姿です。すべてが偶然のことですが一瞬のうちに観てとれるのは喜びや悲しみと様々な表情などです。そしてまた後ろ姿はその人の今おかれている様子が想像できます。勿論外観からすべてが分かるわけではありません。撮影者が受けた印象から想像をたくましくするだけに過ぎません。

身にまとうファッションなどは今という時代を反映しているのは当然ですが、もしかしたら数年前と比較して変化を遂げているのは身体としての人の顔かも知れません。消費社会という舞台を共有する私たちは、違う顔を持ちながら実は同じカテゴリーに縛られているように思います。そのことを繰り返し見ていくうちにすれ違ったあと振り返り、見たその後ろ姿から「街はいつでも後ろ姿の幸せばかり……(岩谷時子 詩)」というフレーズを思い浮かべます。撮影者として一度きりのシーンに遭遇できたことに深い刺激を受け、大衆社会のうねりのようなものを感じとっています。

撮影にあたってはオリンパス PENのアートフィルター・ラフモノクロームを使っています。理由としては使い捨て時代のドライな感じを表現したいと思ったからです。

出展作品数:モノクローム 約40点

【オリンパスギャラリー大阪】10月21日~11月2日 庄 治政 写真展|オリンパスギャラリー大阪 写真展一覧|ショールーム・ギャラリー&サービスステーション|オリンパス

会場・スケジュールなど

  • ・会場:オリンパスギャラリー大阪
  • ・住所:大阪府大阪市西区阿波座1-6-1MID西本町ビル1階
  • ・会期:2016年10月21日(金)~11月2日(水)
  • ・時間:10時~18時(最終日15時まで)
  • ・休館:日曜日・祝日
  • ・入場:無料

作者プロフィール

兵庫生まれ。

<個展>
播磨灘 (Gallery I 京都)2009年
播磨灘 (神戸館 明石)2010年
街景光 (ニコンサロンbis大阪)2011年
境界線(ギャラリーMiyake 神戸)2011年
DEN-EN痕跡考(オリンパスギャラリー大阪)2012年
海岸表通り(オリンパスギャラリー大阪)2014年
LOCAL VIEW(ギャラリー Miyake神戸)2015年
LOCAL VIEW(ゴールデン・ミル豊中)2016年

<所属>
日本写真芸術学会正会員
PPAS正会員