写真展

岩橋崇至作品展「北アルプス」

(JCIIフォトサロン)

©岩橋崇至「涸沢岳」

岩橋崇至氏は、国内および世界各地の山々や自然、遺跡などの撮影をしてきた山岳写真家です。大学時代から約30年間は、日本画家である父・岩橋英遠氏の助手として取材旅行に同行し、父親が好んで描いた山岳風景を撮影。独立後は自身の撮影を続けながら、国内外100カ所以上で展覧会を開催するほか、講師や審査員を務めるなど活躍してきました。現在は、山々の変化、失われつつある自然の姿を次世代へ伝え遺すべく、撮影、活動を続けています。

本展では、岩橋氏が山岳写真を撮り始めたきっかけであり、今も精力的に撮影を続けている北アルプスの山々をとらえたモノクロ写真をご覧いただきます。氏がモノクロ写真でまとめて発表するのは今回が初めてで、約50年間の山岳人生で撮りためた、膨大な数の写真から選りすぐった作品、約60点を展示いたします。

北アルプスは、新潟、富山、長野、岐阜の4県にまたがり、標高3,000m級の山々が連なる山岳地帯で、正式名称を飛騨山脈と言います。そのほとんどが国立公園に指定されているように、多雨多雪地帯で生育する生物相も豊富、深い谷や険しい峰などの複雑な地形は、四季折々さまざまな表情を見せ、訪れる登山者を魅了しています。氏は半世紀にわたって北アルプスの山々に通い続け、撮影を重ねてきました。

白い雪と黒い岩肌のコントラストが美しい奥穂高岳、鋭く尖った岩峰がそびえ立つ槍ヶ岳、花崗岩にできた岩氷が芸術的な燕岳など、北アルプスの名峰が壮大なスケールで写し出されています。大自然が織りなす荘厳な造形美が、モノクロームならではの繊細な描写で表現された作品ばかりです。

JCIIフォトサロン:岩橋崇至作品展「北アルプス」

会場・スケジュールなど

  • ・会場:JCIIフォトサロン
  • ・住所:東京都千代田区一番町25番地JCIIビル
  • ・会期:2016年9月27日(火)〜10月30日(日)
  • ・時間:10時〜17時
  • ・休館:月曜日
  • ・入場:無料

岩橋崇至講演会「北アルプス」を語る

・日時:2016年10月8日(土)13時~15時(開場12時30分)
・場所:JCIIビル6階会議室
・定員:100名(定員になり次第締切)
・料金:300円(「日本カメラ博物館友の会」、「JCIIフォトサロン友の会」会員は無料)

応募方法は、JCIIフォトサロン受付に直接申し込み。もしくは、電話にて申し込み。

作者プロフィール

1944年東京・世田谷生まれ。慶應義塾大学卒。日本大学芸術学部写真学科卒。日本山岳写真集団・日本写真家協会・日本写真協会・日本写真芸術学会・日本山岳会・日本黒部学会、各会員。

慶應在学中より登山家として、北アルプス、ヒマラヤ等にてキャリアを積む。日本画家の父・岩橋英遠(1903~1999)の助手として、大学時代より富士山、北海道、中国、インド、南北米大陸などの取材旅行に同行。独立後は世界各地の山や自然、遺跡などを取材。相模原市市民文化祭ほか、各地の写真審査員、「子ども写真ワークショップ」の講師(沖縄・山形・北海道・東京ほか)を務めるほか、1997年より「岩橋崇至写真自然塾」を主宰。宇奈月セレネ美術館(「秘境黒部」全50点)、立山カルデラ砂防博物館、関西電力電気記念館などで作品所蔵。