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エプソン、写真対応A4フラットベッドスキャナー2機種

新フィルムホルダー採用・LED光源になった「GT-X980」など

 エプソンは、フィルムスキャン対応のフラットベッドスキャナー「GT-X980」および「GT-X830」を10月9日に発売する。価格はいずれもオープン。店頭予想価格はGT-X980が5万円台後半、GT-X830が2万円台後半の見込み。

GT-X980

 GT-X980は、フィルムスキャンを意識した同社フラットベッドスキャナーの最上位機。LED光源とアンチニュートンリング処理された全面押さえのフィルムホルダーを新たに採用し、「GT-X970」(2007年9月発売)から7年ぶりのリニューアルとなった。

 新設計のフィルムホルダーは、アンチニュートンリング処理の施されたアクリル板を採用。付属ホルダーの内訳は、35mmストリップ用(3列18コマ)、35mmマウント用(12コマ)、ブローニー用(1列、最大6×20cm)、4×5フィルム用(1枚)。このほか、フィルムエリアガイドが付属し、8×10などの大判フィルムもスキャン可能としている。

 前モデルGT-X970に付属の旧ホルダーはフィルムの周辺だけを挟む構造だったため、アクリル板でフィルム全面を押さえる仕組みになった新ホルダーでは、フィルム交換時の使い勝手およびカール抑制によるピント向上が見込める。代わりに、マウント可能なコマ数は旧ホルダーの35mmストリップ4列・ブローニー2列から減っている。

 なお、GT-X980に付属のフィルムホルダーは、スキャン中に次のホルダーにフィルムをセットしておくなど、作業効率向上のため単品でも販売する。旧モデルGT-X970ではスキャンソフト側が対応していないため、新ホルダーの流用は不可(コマごとの切り出しに非対応)としており、現状ではソフトウェア更新などでの対応予定もないという。

 そのほかの本体仕様は、光源が白色蛍光ランプからLEDになったことでウォームアップレス・低消費電力になった点、IEEE 1394(6pin)に非対応となった点を除き、前モデルGT-X970と共通。外観はGT-X970が上面・前面ともにシルバーだったのに対し、GT-X980では上面が暗いシルバーに変わっている。

 GT-X980の主な仕様は、解像度6,400dpi(フィルムホルダー使用時)、4,800dpi(反射原稿/フィルムエリアガイド使用時)。最大有効領域216×297mm。外形寸法と重量は308×503×152.5mm、約6.6kg。

 中級機「GT-X830」の主な特徴は、6,400dpiの解像度、ウォームアップレスLED光源、フィルムのホコリ・キズを自動補正するdigital ICEなどを搭載。35mmストリップ/マウント兼用(2列12コマ/4コマ)と、ブローニー用(1列、最大6×22cm)のフィルムホルダー2点が付属する。外形寸法と重量は280×485×118mm、約4.1kg。

GT-X830

【9月8日13時】前モデルGT-X970との外観相違点について「上面・側面ともにシルバーだったGT-X970とは」と記載していましたが、上面・前面の誤りでした。前面はGT-X970と同様にシルバー、上面が暗いグレーに変更されています。また、GT-X830を透過原稿ユニットを持たないと記載していましたが、標準搭載しています。訂正してお詫び申し上げます。

(本誌:鈴木誠)