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キヤノン、AFを強化したミドル一眼レフ「EOS 80D」

視野率約100%ファインダー 常用感度がISO16000に

キヤノンは、ミドルクラスのデジタル一眼レフカメラ「EOS 80D」を3月25日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格はボディのみが税込(以下同)14万円前後、18-55 IS STMレンズキットが15万円前後、ダブルズームキットが18万円前後、18-135 IS USMレンズキットが19万円前後の見込み。

18-55 IS STMレンズキット
18-135 IS USMレンズキット

2013年8月に発売した「EOS 70D」の後継モデル。撮像素子や画像処理エンジンを一新したほか、AFの強化などを図った。

撮像素子は約2,420万画素のAPS-Cサイズ相当CMOSセンサー。従来は約2,020万画素だった。画像処理エンジンはDIGIC 6を採用(従来はDIGIC 5+)。常用感度がISO12800からISO16000になった。拡張感度はISO25600で従来と同じ。

撮像素子
DIGIC 6
メイン基板

測距点は、オールクロスのまま従来機の19点から45点にアップ。測距エリアも拡大した。中央測距点の低輝度限界性は-3EV(従来は-0.5EV)。F8光束の測距も最大27点で対応する。

AFセンサー

サーボAFは従来と同じ「AIサーボAF II」だが、45点測距に最適化したほか、従来非搭載だった「測距点乗り移り特性の設定」「45点自動選択時のAIサーボAF開始測距点設定」「色検知」(被写体の色情報を参考にして追尾する)といった機能が加わっている。

ライブビューでは引き続きデュアルピクセルCMOS AFが利用可能。これまで同AF非対応レンズやエクステンダーの使用時は、コントラストAFを併用していたが、今回はデュアルピクセルCMOS AFのみで合焦可能となっている。

測光センサーは従来の63分割センサーから、7,560画素RGB+IRセンサーになった。これにより、上級機と同じフリッカーレス撮影にも対応している。

測光センサー

連写速度は従来と同じ7コマ/秒。新たにメインミラーとサブミラーの衝突タイミングをずらすことで振動と音を抑制したという。

ミラーボックスユニット
シャッターユニット

ピクチャースタイルにはEOS 5Dsなどでも採用している「ディテール重視」が加わった。なお従来の周辺光量補正と色収差補正に加えて、歪曲収差も撮影時に補正可能になった。

各シーンモードは全て「スペシャルシーンモード」として統合。クリエイティブフィルターとHDR仕上がり効果をまとめて「クリエイティブフィルターモード」としてモードダイヤルに搭載した。

ファインダーの視野率は従来の約98%から約100%になった。EOSの2桁Dシリーズでは初めてとなる。

ペンタプリズム

液晶モニターはバリアングル式を継承。Wi-FiおよびNFC機能も備える。

フルHD動画記録は、従来の30fpsから60fpsにスペックアップした。またHDR動画も新搭載する。標準露出とアンダー露出の画像を交互に撮影し、合成することでフルHDのHDR動画を記録できる。タイムラプス動画も撮影可能になった。

同梱のストラップ

なおキットレンズの「EF-S 18-135mm F3.5-5.6 IS USM」は、手ブレ補正効果を3.5段分から4段分に向上させるなどした新モデル。詳細は「キヤノン、初の「ナノUSM」搭載レンズを投入」を参照されたい。

(本誌:武石修)