ニュース

アップル、「iOS 7」の写真関連機能を発表

AirDropで写真共有、1:1クロップ撮影、フィルター搭載

 アップルは11日、米国で開催する開発者向けイベント「WWDC 2013」の基調講演で「iOS 7」をプレビュー。開発者向けのベータ版を同日、正式版を秋にリリースすると発表した。ここではカメラ・写真関連の新要素について触れる。

iOS 7のイメージ。左からロック画面、ホーム画面、新設の「コントロールセンター」

 iOS 7にプリインストールされる「カメラ」は、撮影画面のモード切り換えが画面上のボタンから画面の左右フリックに変更。左から動画、静止画、静止画(1:1のクロップ)、パノラマの各モードが並ぶ。

 また、数種類のモノクロやインスタントカメラ、クロスプロセス風など、9種類のフィルターを内蔵。撮影画面右下のボタンから呼び出し、効果を見ながら撮影できるほか、「写真」アプリから撮影後に適用・除去することも可能としている。

 「写真」アプリには、日付や位置情報から写真を自動分類する「コレクション」、「年」表示を新搭載。どちらの画面もサムネイル表示より小さな写真がタイル状に並び、ロングタップで押した位置の写真がサムネイルサイズでプレビューされ、指を離すとその画像が開く。

 写真の共有には、iOSに新搭載される「AirDrop」が利用可能。「写真」アプリからWi-FiもしくはBluetoothを使って近くのiOS端末に画像送信できる。送信は2ステップ(画像選択→送り先選択)で、基調講演の壇上では担当者が「これでもう端末をバンプして回らずに済む」と説明していた。送り先として自動表示されるのは端末に登録のあるコンタクトだが、受け取る側が後述のコントロールセンターで一時的にAirDropの受信を開放すれば、互いに登録がなくても同様の手順で画像の送受信が可能としている。

 すでに搭載している「通知センター」(画面を上からスワイプ)とは逆に、画面下からのスワイプで呼び出せる「コントロールセンター」を新搭載。画面の輝度や通信機能のオン/オフなどを「設定」に入らず素早く変更できるほか、画面表示の回転ロック/解除、カメラ部分のLEDライトなどをワンタップでオン/オフできるようになった。カメラ機能もホーム画面に戻ることなく「画面下からスワイプ→カメラのアイコンをタップ」で起動できる。

 iOS 7のホーム画面は、端末の傾きに応じてアイコンと壁紙のレイヤーで視差効果が生じるようになった。

 このほかのiOS 7やWWDC発表のアップル新製品に関する詳報は、下記関連記事をはじめ他のWatchで掲載。日本時間の11日午前に中継された基調講演の録画や新機能のプレビューはアップルのWebサイトで見られる。

(本誌:鈴木誠)