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オリンパス、カメラ事業をミラーレスと高級コンパクトに集中

〜ウッドフォード氏とは12億円の支払いで和解成立

 オリンパス株式会社は8日、5カ年の新中期ビジョン(経営計画、2013年3月期開始)を発表した。笹宏行社長からなる新経営体制では「原点回帰」、「One Olympus」、「利益ある成長」の3つを経営方針とする。事業ドメインのうち、医療事業を中心に経営資源を投下する。

 世界に30ある製造拠点は、2015年3月期までに統廃合を実施し約4割を再編する。併せて2014年3月期までに、全体の7%に当たる約2,700人の従業員を削減する。

 映像事業では、デジタル一眼レフカメラから低価格コンパクトデジタルカメラまでを擁していた“全方位戦略”を見直す。

 今後はノンレフレックス(ミラーレス)カメラと高価格帯のコンパクトデジタルカメラに集中し、収益性の向上を図る。これらのカテゴリーは、同社が先行しているという技術で差別化が可能だとする。ノンレフレックスカメラのラインナップを今後拡充するほか、コンパクトデジタルカメラにはノンレフレックスカメラで培った技術を展開し「XZ-1」や「TOUGH TG-1」に続く“次世代フラッグシップモデル”も投入するとしている。

 一方、高収益だがトップ2社がシェアなどで先行するデジタル一眼レフカメラや、新興国を除いて低収益の成熟市場だとする低価格コンパクトデジタルカメラへの投資は控える。これにより映像事業は、2013年3月期に営業利益10億円の黒字転換を目指す。2012年3月期は同108億円の赤字だった。

 カテゴリー別の台数予測では、2017年3月期にレンズ交換式デジタルカメラ(ミラーレス・従来型)が2012年3月期の180%増、高価格帯コンパクトデジタルカメラが同70%増になるとする。対して低価格帯コンパクトは同50%減になるという。このうち「従来型」には、現在ラインナップとして残っているフォーサーズシステム規格のデジタル一眼レフカメラが含まれていると見られる。

 またオリンパスは同日、元同社社長のマイケル・ウッドフォード氏に和解金1,000万ポンド(約12億4,500万円)を支払うことで同氏と和解したと発表した。5月29日に合意に至り、6月8日の取締役会で承認された。

 オリンパスによれば、ウッドフォード氏は社長解職などが英国の1996年雇用権利法に違反する不公正な解雇だとして、英国労働審判所に審判を申し立てていた。合意を受け、ウッドフォード氏は同申し立てを取り下げる。これによりオリンパスとウッドフォード氏との一連の紛争が終結する。

 オリンパスは審判の長期化による負担増と業務運営に及ぼす影響を総合的に勘案し、和解が最善の利益なると判断したとする。和解金の支払については、業績予想に織り込み済み。





(本誌:武石修)

2012/6/9 17:58