【CP+】ビクター、300fpsで2時間撮れる「GC-PX1」を展示

〜4K2Kで60fpsのJPEG撮影が可能なモデルも参考出品

 日本ビクターブースでは、フルHD60pの動画撮影や300fpsハイスピード撮影に対応するHDハイブリッドカメラ「GC-PX1」などを出品。ステージでのパフォーマンスをハイスピードムービーで撮影できる趣向になっていた。

ビクターブース

 ブースのメインは3日に発表したGC-PX1。動画と静止画を高次元で融合させるというコンセプトのモデル。店頭予想価格は10万円前後で、2月下旬に発売する。

GC-PX1

 グリップを備えた薄い本体に、円筒形のレンズ鏡胴を繋げたデザインを採用している。レンズ交換はできない。上部にチルトで切る液晶モニターを採用した。ボディはマグネシウム製で。レンズ鏡胴にはあるアルミを使用した。グリップが大きめなのでホールド性も良かった。

 ハイスピードムービーは、高速なフレームレートで撮影した動画を、標準の速度で再生することで、滑らかなスローモーションを得ることができる撮影法。従来から一部にハイスピードムービー機能を搭載したカメラはあったが、GC-PX1は300fpsで2時間に渡って撮影を続けられるのが特徴。「子どものサッカーの試合をすべてハイスピードムービーで撮影して、重要な部分を綺麗なスローモーションで見る、と言った使い方ができます」(説明員)。スポーツなどで最初から最後までハイスピード撮影できるので、予測のできない決定的瞬間も逃しにくいとしている。300fps記録時は640×360ピクセル(30fps)になるが、連続記録時間では業界最長としている。

本体部分はかなり薄い。レンズはズームしても全長は変化しないモードダイヤルを始め、一部の操作系をレンズ鏡胴横に装備している
液晶モニターはチルト式
内部の構成ブースではけん玉やBMXといった動きの速いパフォーマンスを撮影できるようになっていた
画質の比較も実施

 また、60コマ/秒で最大144枚を連写する機能も備える。こちらも業界最速としている。やはり60コマ/秒で撮影しておくことで、後から好きなカットを取り出せるとする。なお、60fps記録時は約570万画素相当での記録となる。

 また、動画は1,920×1,080ピクセル/60pに対応。プログレッシブ記録による高画質をアピールしていた。記録形式はH.264で、ビットレートは最大36Mbps。ブースではビットレートを比較するデモも行なっていた。動画撮影時もフルマニュアル撮影が可能となっている。

 撮像素子は1/2.3型有効1,062万画素裏面照射型CMOSセンサー。レンズは38.5mm相当(35mm判換算)からの10倍ズーム。約23万ドットの3型ワイド液晶モニターなどを備える。画像処理エンジンには2010年12月から採用を始めた新エンジン「ファルコンブリッド」(FALCONBRID)を採用した。処理速度の向上などを行ない、今回の高速撮影を可能にした。

ファルコンブリッドのチップファルコンブリッドは同社のさまざまなカメラに採用されいている
従来品から処理能力を向上させた臨場感の高い映像を目指している

4K2Kで60fpsのカメラを参考出品

 初お披露目の製品としては、4K2K解像度(3,840×2,160ピクセル)で60fpsの連写ができるデジタルカメラ「4K2Kハイブリッドカメラ」を参考出品していた。商品化は未定。

4K2Kハイブリッドカメラ

 現在、60fpsで2秒間の撮影(計120枚)が可能だという。4K2K解像度は約800万画素になり、動画ファイルではなく1枚1枚をJPEGで保存する。決定的瞬間などを後から選べるほか、そうして記録したJPEGを連続で表示することで動画としても利用できるという。ただ、現時点では本体で4kを動画として再生することはできず、別のサーバーで処理する必要があるとしている。将来的には、本体内での再生を目指す。

 本体はGC-PX1によくにたデザインになっていた。こちらもファルコンブリッドを搭載する。レンズはコニカミノルタ製で、10倍ズームとなっていた。

カメラの概要



(本誌:武石修)

2011/2/9 22:24