エプソン、A3ノビ対応の顔料系インクジェットプリンター「PX-5V」


 エプソンは、A3ノビ用紙に対応した写真愛好家向けインクジェットプリンター「PX-5V」を2月24に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は8万円台後半の見込み。

 9日からパシフィコ横浜で開幕するイベント「CP+2011」に展示する。

PX-5V

 PX-5Vは、従来機種「PX-5600」の後継機種で、プロや写真愛好家向けとなる「プロセレクション」シリーズならではの高い画質を特徴とする。従来のK3(VM)顔料インク、画像形成技術LCCSに加えて、MSDT(マルチ・サイズ・ドット・テクノロジー)の最小ドットサイズを2plに縮めて2/3/7plの3サイズにするなど、高画質化を図った。

 解像度はPX-5600と同じ5,760×1,440dpi。吐出ノズル数も同じで各色180ノズルを備える。PX-5Vでは、インク吐出周期を速くし、キャリッジの移動速度を上げる事で、最大で約20%の印刷速度向上を果たしたとしている。

 また、手動による使い分けが必要だったフォトブラックとマットブラックのカートリッジ使い分けを自動化し、9色のインクカートリッジを同時搭載する。カートリッジサイズも大型化され、インクの交換頻度を下げたという。なお、カートリッジの直販価格は各色が2,430円、9色パックが2万700円で、用紙1枚当たりのランニングコストは、PX-5600と同等としている。

 筐体デザインは一新されており、黒を基調としてスクエアな印象となっている。操作部分に、2.5型液晶を搭載するなど、操作体系も改善された。

 紙送り機構も新しくなり、大判用紙をプリンター前面から手差しできるようになった。手前から入った用紙は、プリンター後端からスイッチバックして印刷されるため、大判用紙を使用する際に、プリンター周囲に必要とされるスペースが小さくなった。

 また、ロール紙や厚手用紙の対応など、作品作りに向けて幅広い用紙が使用できる。印刷エンジン部分も、機構部分を支えるフレーム剛性の強化により、紙送り精度が向上した。

 インターフェイスは、新たにIEEE 802.11b/g/n無線LANと100Base-TX有線LANに対応する。従来どおりUSB 2.0とPictBrigeにも対応している。

 収納時のサイズは616×369×228mm、使用時のサイズは616×814×424mm。重量は約15kg。



(本誌:伊達浩二)

2011/2/3 14:08