【PMA】ACD Systemsは「ACDSee Pro 3」の次期バージョンを展示


 ACD SystemsはPMA2010において、プロ向け写真管理・編集ソフト「ACDSee Pro」の最新版ですでに発売されている「ACDSee Pro 3」の次期アップデートのほか、コンシューマ向けの「ACDSee 12」、Mac向けの「ACDSee」を参考出品した。

ACDSee Pro 3の操作画面

 本製品は、昨年のPMA09で、それぞれ「ACDSee Pro Photo Manager 3」、「ACDSee Pro Photo Manager for Mac」として出品していたもの。「ACDSee Pro 3」はすでに発売されており、価格は169.99ドル(日本国内ではイーフロンティアが販売しており、価格は1万8,800円)。Mac向けの「ACDSee」は現在もベータ版が公開されている状態だ。

 ACDSee Pro 3は、写真管理・編集に便利な「管理」、「表示」、「処理」、「Online」という4つのモードを採用した製品。作業内容に合わせてモードを切り替えることで、素早く目的の作業が行なえるようになった写真管理・編集ソフトだ。4月下旬に実施予定のアップデートにより、ACDSee Onlineの機能が強化される。

 これまでも、無料で利用できる2GBのスペースを利用して、写真の閲覧やアップロードなどが可能だったが、アップデートを行うことにより、公開されている写真データのダウンロードもできるようになる。また、ACDSee Onlineを経由して写真データをFacebookにアップロードできるようになるほか、RSSにも対応し、写真の更新などをRSS経由で知ることができる。このほかにも、これまでは公開された写真を見られるだけだったのに対し、写真の公開者へプライベートメッセージを送れるように改善された。

アイコンが用意されFacebookへのアップロードが簡単に行えるようになる写真を公開している人にプライベートメッセージが送れるようになった
RSSを使って、更新内容を配信できるようになった

 インターフェイスも黒色だけだったウィンドウを「グレー」に変更できるようになるほか、コンシューマー向けACDSeeのような“わかりやすいアイコン”の表示切替が可能になる。ネットブックユーザー向けには画面サイズの最適化もできるようになるという。

 また、Webブラウザ「Firefox」ユーザー向けの機能も追加。アドオンツール「Cooliris」を導入しておけば、ACDSee Onlineにアップされた写真を3Dギャラリー風に閲覧できるようになる。さらに、写真データからインテリアディスプレイ用パネルを作成するサービス「fotoflot」への注文にも対応する。

インターフェイスの色を黒からグレーに変更できるようになる
アドオンツール「Cooliris」を導入し、FirefoxブラウザでACDSee Onlineの写真を見ているところfotoflotで注文したインテリアディスプレイの例

 コンシューマ向けの「ACDSee 12」は、現行の「ACDSee 2009」の後継バージョン。ベースは「ACDSee Pro 3」と同じだが、特定色を感覚的に変更できる「アドバンスカラー」や彩度をあげても不自然な肌色にならない「自然な彩度」、非破壊調整が行える「現像サブモード」などの高度な編集機能は搭載されない。ダウンロード版は4月中、パッケージ版は5月中の販売を予定している。

 価格はダウンロード版が6,160円、乗り換え・アップグレード版が4,620円。パッケージ版の価格は8,800円、乗り換え・アップグレード版が6,600円となる見込み。また、期間限定のユーザー特別版として30%OFF価格で購入できるキャンペーンも行われるという。

ACDSee 12の操作画面

 Mac版のACDSeeは、現在ベータ版を公開しており、試用ユーザーからのフィードバックを受けて開発している段階。夏までに公開したいとしている。

 ベータ版のVer.1.3では、これまで搭載していた管理・編集用の「Manageモード」と表示用の「Viewモード」という2つのモードに、処理モード「Process」を追加した。「Process」は「ACDSee Pro 3」に搭載されている現像サブモードのようなものになるという。

Mac版のACDSeeベータ1.3処理モード「Process」が追加される
Processモード画面クイック検索機能も搭載され、キーワードをタイプして検索できるほか、カテゴリ名をマウスでドラッグ&ドロップしても検索が可能

 ACD Systemsは、次期プロ向け写真管理・編集ソフトとして「ACDSee Pro4」を開発中だとしている。開発段階で具体的な機能は未定としながらも、「ジオタグ」や「オンライン同期」といった機能が追加される予定だという。



(飯塚直)

2010/2/24 12:55