アドビ、人物認識機能装備の「Photoshop Elements 8」


 アドビシステムズは、画像編集ソフト「Photoshop Elements 8」を10月23日に発売する。Windows用およびMac OS X用を用意し、対応OSはそれぞれWindows XP/Vista/7、Mac OS X 10.4.11~10.5.8、10.6。9月24日から予約受付を開始する。Mac版のメジャーアップデートは、2007年発売の「Photoshop Elements 6」以来。これまでと異なり、Windows用とMac用の発売日が同日となる。

Photoshop Elements 8Premiere Elements 8

 パッケージ価格は、通常版が1万4,490円、乗換え・アップグレード版が1万290円、学生・教職員個人版が7,140円。

 動画編集ソフト「Premiere Elements 8」とのセットも販売する。パッケージ価格は、通常版が2万790円、乗換え・アップグレード版が1万5,540円、学生・教職員個人版が1万290円。Premiere Elements 8単体のパッケージ価格は、Photoshop Elements 8と同じく通常版が1万4,490円、乗換え・アップグレード版が1万290円、学生・教職員個人版が7,140円。

 学生・教職員個人版は、現行のアカデミック版から購入時の手続きを簡素化したもの。現行のアカデミック版が団体としての教育機関や、それに属する研究室などを対象としていたのに対し、学生・教職員個人版は教育機関に属する学生・教員・職員個人を対象としている。

人物認識機能を装備、自動タグ付けも

 従来の「写真整理モード」が「エレメンツオーガナイザー」という名称に変わったものの、主な機能を右ペインに集中したスタイルを踏襲。写真の補正はこれまで通り、主に「写真編集モード」で行なう。なお今回もMac版は、エレメンツオーガナイザーの代わりにBridge CS4(一部の機能を省略した専用版)を同梱する。

 エレメンツオーガナイザーでは、写真の内容を解析し、内容により「暗い」、「オブジェクト」、「ブラー」などのタグを自動的に付加する「スマートタグ」を装備。写真を撮影した月をベースに写真を絞り込める「タイムグラフ」も備える。

 また、写真に写った人物の顔を認識し、メタデータとして「人物」タグを自動的に付加する機能も追加。手動で人物の名前を登録でき、顔を認識した際には名前の候補を表示することも可能となっている。

エレメンツオーガナイザータイムグラフを表示したところ
写真の内容を分析し、自動的にタグ付けを行なう。画像では「顔」と「モーション」タグが付加されている人物の名前を登録できる

 レタッチ機能面での新機能としては、画像合成機能「フォトマージ」に露出の異なる2枚の写真を合成できる「フォトマージエクスポージャー」を追加した。前景と背景を指定して、合成したいおおまかな部分をなぞることで、自動的に合成を行なう。屋内などストロボを直射した場合などで、被写体と背景の明暗差が大きくなってしまった場合に利用できる。

 上位ソフト「Photoshop CS4」に搭載しているコンテンツ認識機能は「再構成ツール」として継承。写真に写った特定の被写体をマスクすることなく、ブラシツールでなぞるだけでコンテンツとして認識できる。

 コンテンツを「保護対象として設定」することで、画像の拡大・縮小時や変形を行なった場合でも、被写体を歪ませることなく画像の変更を適用できる。

 さらに、削除したい被写体を「削除対象として設定」すると、画像の変形時に設定した被写体が削除される。

 このほか、「クイック編集」では、各補正ツールを適用した結果をサムネイルで確認できるようになった。

前景と背景を選択する指定した部分が自動的に合成される
緑を保護対象、赤を削除対象としてそれぞれ設定している画像を縮小すると、削除対象として指定された範囲が削除される
補正結果を適用前にサムネイルで参照できる


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2009/9/24 15:18