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全国5カ所のソニーストアに「α Plaza」が開設

プロサポートを全国展開 一般ユーザーには有償講座「αアカデミー」がスタート

ソニーストア銀座4階に設置されたα Plazaで。ソニーマーケティングの河野弘代表取締役社長

ソニーマーケティング株式会社は12月8日、全国5カ所のソニーストアに「α Plaza」をオープンしたと発表。また、有償講座「αアカデミー」の4月開始を予告した。

α Plazaが設置されるのは、銀座、大阪、名古屋、福岡のソニーストア。さらに、2017年春にオープンするソニーストア札幌も対象に含まれている。札幌以外のソニープラザでは、発表当日の12月8日より稼働している。

プロサポート会員が大幅に増加

α Plazaは、従来のソニーストアのαコーナーを強化するかたちで展開。一見すると従来のカメラコーナーに「α Plaza」の看板が出ているだけに見えるが、実はプロ・一般を含むユーザーへの施策が大きく拡充される。

目玉は、銀座以外の拠点でも本格プロサポートが開始されること。これまで銀座以外の拠点での施策は、基本的に入会受付のみだった。その背景には、ソニーのプロサービス「ソニー・イメージング・プロ・サポート」会員の大幅増が影響している。

ソニー・イメージング・プロ・サポートは、2014年5月にスタート。2015年のα7R IIおよびα7S IIの発売を機に会員数が大きく伸び、2016年12月には前年同月比約2倍の会員加入を数えるに至った。特に、雑誌や広告など商用写真のプロカメラマンが増加しているとし、増え続ける会員向けに、ソニーマーケティングでは、αを紹介するプロ向けの展示会を11月に開いている。

サービス内容は、修理および修理期間中の代替機貸出、製品の試用、アクセサリーなどの貸出、専用カウンターでの対面相談、会員専用ダイヤルの利用など。

これまで関東エリアでしか受けられなかったサービスが地方でも提供されるとあって、地方在住のプロにとり、ソニー機材導入のきっかけとなりそうだ。

有償の講座「αアカデミー」が4月に始動

一方、これまで一般向けとしては、単発のセミナーやトークショーなどの施策が行われていた。α Plazaのスタートを機に、さらに充実が図られる。

具体的には、単発かつ無料での開催だったいままでのセミナーに加え、複数回開催で有償の「αアカデミー」を4月から開始する。プロフォトグラファーを講師に迎え、撮影の基礎から応用まで、ステップごとに講座を用意するという。

カリキュラムは現在製作中とのことで、座学から撮影実習まで、多彩な展開を予定。イメージとしては、EOS学園やニコンカレッジといった、他社のカメラ系スクールの内容に近いものとなりそうだ。並行して無料の単発セミナーやイベント、オンラインサービス「αcafe」との連動施策も続けるとのこと。

また、これまで不定期で月に1〜2回程度行われていたイメージセンサーのクリーニングサービスが強化される。イメージセンサークリーニングは今でも最も多く望まれるサービスであり、今後は回数を増やし、事前予約も始まる予定だ。

ソニーストア銀座5階のメンテナンスエリア。ここでもα Plazaのロゴが見える。
奥にある装置は、イメージセンサークリーニングの時に使用する。上部にエアフローを備え、埃を寄せ付けずにクリーニングを行うという。
内部には各種清掃用具が置かれていた。

プロサポート窓口のスタッフが一般売場で疑問に答える、「αテクニカルアドバイザー」という仕組みもスタート。それとわかる腕章をしたスタッフが、一般売場を巡回するという。11月から店頭で導入している「αメンテナンスサービス」も、プロサポート窓口のスタッフが受け持つ。

αテクニカルアドバイザーの腕章をしている店員は、プロサポート窓口のスタッフでもある。技術的な質問を受け付けるとのこと。

ギャラリースペースも拡充される。ソニーストア銀座の「ソニー・イメージング・ギャラリー銀座」は別格として、その他の拠点でも、地域コミュニティ発の作品を始め、積極的に写真の展示を行っていくとという。ソニーらしく、4K対応モニターによる展示も可能とのことだ。

すでに決まっている展示としては、林明輝「美しき日本の絶景」写真展&スペシャルトーク(名古屋)、二階堂ふみ×鈴木心写真館「私の記念写真」展(大阪)、「日本の自然写真」コンテスト(大阪)の名が挙がっている。

ソニーマーケティング株式会社の河野弘代表取締役社長は、α Plazaの展開について、「核はプロサポート。プロユーザーが増えたことで、カメラメーカーとしてひとつ上の次元に来ているのではと思う。あわせて一般向けのプログラムも各地で拡充する。すべてのαユーザーの創作活動を支援することで、写真文化の広がりに貢献していきたい」と述べている。